NYダウ(日足)

上段:14日修正平均ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド±0.6シグマ(緑)
出所:石原順


 NYダウ(週足)

上段:14週修正平均ADX(赤)・26週標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21週ボリンジャーバンド±0.6シグマ(緑)
出所:石原順

 しかし、今後はインフレ指標・賃金・金利の上昇に注意を払うべきだろう。米長期金利が2.64%を超えてきたときに、現状のゴルディロックス(適温)相場に変化が現れ、4%超えで株式市場に危機が起こると言われているが、先週、米国の長期金利は2016年の金利高値2.64%を超えてきた。


米10年国債金利(週足)

上段:14週修正平均ADX(赤)・26週標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21週ボリンジャーバンド±1シグマ(緑)
出所:石原順

 レーガノミクスの時代の米国の負債は1兆ドル(110兆円)だった。それがトランプノミクスの今は20兆ドル(2,200兆円)に達している。負債と金融バブルが今の世界景気を支えているのである。ゴルディロックス相場はまだ続きそうだが、この状況でインフレ率や金利が上がるとどうなるかを、そろそろ視野に入れておくべきだろう。


世界信用市場の総債務残高(1950~2015)

出所:マーク・ファーバー博士の月刊マーケットレポート1月号「将来の資産デフレが実体経済に及ぼす影響」・国内代理店パンローリングの掲載許可をとって掲載  

データは2015年までだが、それ以降も世界信用市場の総債務残高とその対世界GDP比は著しい上昇をみせている。事実、総債務残高の対GDP比は2007年のピーク時よりもさら に50%近く増えた。