6月株主優待 人気ランキング

順位 コード 銘柄名 優待品例 優待発生金額※1
1 3197 すかいらーくHD 飲食券 218,500
2 2702 日本マクドナルドHD 飲食券 682,000
3 7272 ヤマハ発動機 自社カレンダー  4,260,000
4 4967 小林製薬 自社製品 540,200
5 2811 カゴメ 自社商品 394,400
6 3405 クラレ 自社カレンダー  1,725
7 4680 ラウンドワン 施設など利用割引券 72,400
8 2752 フジオフードグループ本社 食事券または自社関連品 142,700
9 3097 物語コーポレーション 飲食券 405,000
10 7177 GMOフィナンシャルHD 売買手数料返金など 76,300
※1 優待発生金額 =2024年5月9日終値の株価 × 優待獲得最低株数で計算した金額です。

最新の情報は、楽天証券の「株主優待検索」>>

このランキングは楽天証券で優待を保有されているお客さまの人数が2024年5月2日時点で多い順番です。
この記事は銘柄を推奨するものではありません。
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2024年5月9日時点の終値や数値を、楽天証券Webサイトから採取して記載しています。
配当利回りは、楽天証券HPの会員ログイン後の銘柄ページより採用しておりますが、市況により変動するため、必ずご自身でご確認くださいませ。

6月の株主優待銘柄は114銘柄!

 2024年6月優待は、月末の29日(土)、30日(日)が週末のため、権利付き最終日が6月26日(水)、権利落ち日が6月27日(木)、権利確定日が6月28日(金)と早くなります。

 6月26日(水)までに優待株を保有して、翌日の27日(木)まで持ち越せば、株主優待の権利を取得できます。

 6月優待株は12月が決算期末の企業に多く、その数は4月、5月からぐっと増えて全部で114銘柄

※楽天証券 株主優待検索より

 人気の外食企業の飲食券優待がたくさんある他、食品会社や小売業、市販薬メーカーなど個人投資家にもなじみの深い企業や国際的にも優良とされる大企業の優待が多い月です。

 これから紹介する人気トップ10以外で、使い勝手のいい飲食、買い物系の6月優待株には次のようなものもあります。

  • 「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(6月・12月末に100株以上で一律、同社の電子マネー「majica」2,000ポイント分)
  • 「築地銀だこ」や「銀のあん」を運営するホットランド(6月・12月末に100株で1,500円分の飲食券)
  • 入浴剤や殺虫剤が有名なアース製薬(6月末に100株で液体ハミガキの「モンダミン」や入浴剤の「バスクリン」など2,000円相当の自社グループ製品詰め合わせ。3年以上継続保有で3,000円相当に増額)
  • ステーキハウス「ブロンコビリー」運営のブロンコビリー(6月・12月末に100株で飲食券2,000円分)
  • 菓子メーカーの江崎グリコ(6月末に100株で同社グループ製品1,000円相当。3年以上継続保有で1,500円相当に増額)
  • 「ロイヤルホスト」「天丼てんや」などを展開するロイヤルホールディングス(6月・12月末に100株で500円分の飲食券)

株式分割ラッシュで人気優待株にも変化!

 2024年に始まった新NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)の成長投資枠(年間240万円、生涯の非課税保有限度額は1,200万円)を使えば、個別株にも投資可能です。

 そのため、多くの企業が株式を分割して、個人投資家が少額資金でも新NISA経由で自社の株式を購入しやすくしています。

 日本経済新聞によると、2023年度(2023年4月1日~2024年3月31日)に株式分割を発表した企業は前年度比6割増の191社に到達。

 株主優待制度を実施している企業の中でも、これまで優待の権利取得に高額な投資資金が必要だった企業が積極的に株主分割を実施しています。

 楽天証券の「株主優待検索」の人気優待株も株式分割の影響で微妙な変化が生まれています。

 今回の6月優待では、2024年1月1日付で株式を3分割したヤマハ発動機が優待取得に必要な100株を約14万2,700円で購入できるようになって保有する投資家の数が増えたため、今回、3位まで人気順位を上げました。

 従来、3月と9月の優待株だったラウンドワンは、2022年8月に株式3分割を行って100株を約6万8,700円で買えるようになったことに加え、2023年6月からは毎年3月、6月、9月、12月末の年4回、100株保有で500円の施設利用割引券などをもらえるようになりました。

 そのため、今回は6月の人気優待株として初めてランクインしました。

 食品メーカーやドラッグストアメーカー、重厚長大産業で業績好調な優良企業の中には優待内容が魅力的でも、優待権利取得に必要な株数の購入に100万円を超える高額資金が必要な優待株はたくさんあります。

 優待取得に高額な資金が必要な企業は、今後も積極的な株式分割を行って、投資金額を引き下げてほしいもの。

 そうすれば、業績が安定して、株価上昇にも期待でき、毎年優待品をもらうことで長期保有の恩恵を実感できる優良優待株に対する人気がますます高くなるでしょう。

1位:すかいらーくHD(3197)

権利付き最終月:6月、12月[貸借銘柄]
株価:2,185円(2024年5月9日終値)
配当利回り:0.32%
優待獲得株数:100株以上
優待内容:100株以上で2,000円分、300株以上で5,000円分、500株以上で8,000円分、1,000株以上で1万7,000円分の飲食代割引カード 
その他条件:
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 6月優待株の人気第1位はファミレス最大手のすかいらーくホールディングス。

 6月・12月末に100株保有で2,000円分の株主優待カードが贈呈されます。

 優待カードは、同社のファミレス「ガスト」「バーミヤン」「しゃぶ葉」「ジョナサン」「夢庵」などで500円単位の割引に使えます。

 同社はコロナ禍による外食自粛で100店舗程度の閉鎖に踏み切るなど、経営危機レベルの大打撃を受けました。

 しかし、コロナ明けで外食需要が復活すると、値上げや営業時間延長で前期2023年12月期は黒字転換と復配を達成。

 今期2024年12月期も6%近い増収、56%超の最終増益を見込んでおり、株主配当金に関しては3円増配の1株当たり10円を予定しています。

 来期の2025年12月期も、駅前や繁華街への積極的な新店舗の出店、台湾など海外事業の成長で好業績が持続しそうです。

 この業績好転を受けて、株価も2023年以降急上昇し、2024年1月には2,541.5円の上場来高値を更新するほどまでに回復。

 コロナ禍でも同社の未来を信じて長期保有を続けた優待投資家は見事に報われました。

 ただ、株価が上昇し過ぎている面もあるので、新規の場合は短期売買で優待権利取得だけを狙うなど、高値つかみに注意が必要かもしれません。

2位:日本マクドナルドHD(2702)

権利付き最終月:6月、12月[貸借銘柄]
株価:6,820円(2024年5月9日終値)
配当利回り:0.61%
優待獲得株数:100株以上
優待内容:100株以上で1冊、300株以上で3冊、500株以上で5冊の優待食事券
その他条件:1冊にバーガー類、サイドメニュー、飲物、3種類の商品の無料引換券が1枚になったシート6枚。1年以上継続保有の株主のみに贈呈。ただし、移行措置として24年6月のみ6カ月以上継続保有の株主も対象
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 第2位は日本マクドナルドホールディングス。

 同社の食事券優待は非常に高い人気を誇っていますが、2023年12月、優待取得の条件に継続保有期間1年以上という条件が新たに加わり、現在はその過渡期にあります。

 今回の2024年6月末優待では、2023年12月末から半年以上継続して100株保有している株主に、バーガー類、サイドメニュー、ドリンク商品引換券6枚ずつが1セットになった食事券冊子1冊が贈呈されます。

 今後は6月・12月末に100株を1年以上継続保有で食事券冊子1冊となるため、今回6月末までに同社の株を購入しても優待の権利が発生するのは来年2025年6月末以降になります。

 同社はすかいらーくHDと違い、コロナ禍でもテイクアウト需要の盛り上がりで業績が衰えなかった外食産業の勝ち組。

 商品の値上げを繰り返しても、コラボ商品のヒットなどで需要が衰えず、今期2024年12月期も過去最高の売上高や利益の更新を見込んでいます。

 株価は2023年以降、上昇モードに拍車がかかり、2024年2月には7,170円の上場来高値を更新するなど、見事な長期上昇トレンドが続いています。

 株価上昇で優待取得には、最低の100株でも約68万2,000円の高額資金が必要です。

 しかし、優待人気もあって、同社の株は大きく下落するケースが過去には少なかったのが特徴。

 長期保有前提なら多少、高値圏で購入しても、大きな含み損を抱える恐れが少ない点も魅力といえるでしょう。

3位:ヤマハ発動機(7272)

権利付き最終月:6月、12月[貸借銘柄]
株価:1,420円(2024年5月9日終値)
配当利回り:3.42%
優待獲得株数:100株以上
優待内容:6月のみ3,000株以上で自社カレンダー。12月のみ100株以上で1,000ポイント、300株以上で2,000ポイント、1,000株以上3,000ポイント、3,000株以上で4,000ポイント付与
その他条件:自社カレンダーは希望者に限る。付与されるポイントは、ポイントに応じて地元名産品、Jリーグ観戦ペアチケット、自社関連施設利用割引券、寄付などと交換可。3年以上継続保有の場合1,000ポイント追加
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 第3位は二輪バイクやマリンレジャー製品で世界有数のヤマハ発動機。

 同社は2024年1月1日付で株式3分割を実施したこともあり、今回の6月末優待から優待内容に変更があります。

 今回の6月末優待では、3,000株(投資金額約426万円)以上保有で同社作成の2025年カレンダーが贈呈されます。

 6月末優待は非常に高額な資金が必要なので取得が難しいといえるでしょう。

 一方、12月末優待は100株(投資金額約14万2,000円)保有で優待ポイント1,000ポイントがもらえ、ポイント数に応じた優待品と交換できるように優待内容が拡充されました。

 3年以上継続保有すると2,000ポイントに増額されます。

 株式分割前の2023年12月末の実績では、1,000ポイントで、Jリーグ・ジュビロ磐田の観戦ペアチケット(500組限定・抽選制)や静岡名産の「牧之原深蒸し茶」100g、「宮城辛味噌ラーメン」5袋など多数の地方名産品から1点選択できました。

 今後もポイントに応じた優待内容に変化がない場合、優待取得に必要な資金的ハードルがぐっと低くなりました。

 同社は毎年増収増益が続く国際的な優良企業。高額マリンレジャー製品の販売が好調で、今期2024年12月期も過去最高益更新や増配を予定しています。

 株価も2024年2月に1,476円の上昇来高値を更新するなど長期上昇トレンドが継続中。

 予想配当利回りも3.5%に達する高配当割安株の側面もあるので、全体相場が悪化して株価が少し下がったところで買えば報われる可能性が高いかもしれません。

4位:小林製薬(4967)

権利付き最終月:6月、12月[貸借銘柄]
株価:5,402円(2024年5月9日終値)
配当利回り:1.87%
優待獲得株数:100株以上
優待内容:100株以上で5,000円相当の自社製品(家庭用品など)、それに加えて自社通信販売製品10%割引販売。12月のみ300株以上で復興支援選べるギフト
その他条件:自社製品は3コースより1点選択。優待品に代えて社会貢献活動への寄付を2コースより選択可。寄付は5,000円相当の寄付または3,000円相当の寄付および、3,000円相当の自社製品から選択。復興支援選べるギフトは、3年以上継続保有した株主のみに贈呈
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 第4位には「消臭元」など芳香消臭品や医薬品、サプリメントなどを製造販売する小林製薬が初めてランクインしました。

 その理由は、2024年3月に同社が製造する紅麹の成分を含むサプリメントが深刻な健康被害を与える事故が発覚し、同社の株が急落したことによるものと思われます。

 同社製造の紅麹による健康被害は死者が出るほど深刻で、いまだに被害の全容やそれに伴う同社の業績悪化の状況は未確定のため、投資は時期尚早といえるでしょう。

 ただ、同社が誠意をもって問題解決に努力し、信用回復に努めれば、株価が反発する可能性もあるため、あえて紹介します。

 同社の優待は6月・12月末に100株保有で5,000円相当の自社製品詰め合わせセットが贈呈され、通信販売製品が10%割引されるというもの。

 同社の株価は2023年末の6,790円から2024年5月2日終値5,380円まで約20%下落。

 事故の影響が終息して、株価が上昇に転じるようなら、比較的少額資金で年間1万円相当の生活必需品がもらえます。

 水洗トイレ用芳香洗浄剤「ブルーレット」や熱冷ましの「熱さまシート」など、消費者に寄り添った大ヒット日用品を開発してきた小林製薬だけに、事故の円満な解決・補償と今後の業績回復に向けた努力に期待したいところです。

5位:カゴメ(2811)

権利付き最終月:6月[貸借銘柄]
株価:3,944円(2024年5月9日終値)
配当利回り:1.03%
優待獲得株数:100株以上
優待内容:100株以上で2,000円相当、1,000株以上で6,000円相当の自社商品(食品・ジュースなど)
その他条件:6カ月以上継続保有の株主のみに贈呈。100株以上を10年以上継続保有した場合、上記に加え自社オリジナル記念品を1回贈呈
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 第5位はトマトジュースなど野菜関連の飲料・食品メーカーのカゴメ。

 6月末に100株を半年以上継続保有した株主に、2,000円相当の自社商品詰め合わせが贈呈されます。

 2023年6月末の優待品の実績は「基本のトマトソース」や「つぶより野菜」など10点以上の商品で、なかなか豪華な点が魅力です。

 同社は主原料であるトマトの価格高騰を受け、2024年2月にトマトケチャップなどの価格を値上げ。その影響で2024年12月期の通期最終利益を、4月の第1四半期決算発表時点で早々に上方修正するなど、今期も過去最高益更新が予想され、株価も絶好調です。

 ただ、業績上方修正による急騰後、株価は最高値圏で大きく下落。

 いったん株価の下落が落ち着くのを待ってから購入するほうがいいかもしれません。