11月株主優待 人気ランキング
順位 | コード | 銘柄名 | 優待品例 | 優待発生金額※1 |
---|---|---|---|---|
1 | 2809 | キユーピー | 自社商品 | 352,400 |
2 | 8095 | アステナHD | 自社グループ商品など | 260,500 |
3 | 1419 | タマホーム | QUOカード | 397,500 |
4 | 2769 | ヴィレッジヴァンガードコーポレーション | 買い物券 | 108,300 |
5 | 3160 | 大光 | QUOカードなど | 61,700 |
6 | 7388 | FPパートナー | QUOカード | 275,400 |
7 | 2678 | アスクル | 買い物割引券 | 202,800 |
8 | 3547 | 串カツ田中HD | 食事券 | 156,100 |
9 | 8923 | トーセイ | ホテル優待券 | 241,600 |
10 | 4825 | ウェザーニューズ | サービス無料利用権 | 556,000 |
※1 優待発生金額 =2024年10月3日終値の株価 × 優待獲得最低株数で計算した金額です。 |
最新の情報は、楽天証券の「株主優待検索」>>
このランキングは楽天証券で優待を保有されているお客さまの人数が2024年8月29日時点で多い順番です。 この記事は銘柄を推奨するものではありません。 売建可能数量や日歩は、楽天証券にログインいただくとご覧いただけます。 2024年10月3日時点の終値や数値を、楽天証券Webサイトから採取して記載しています。 配当利回りは、楽天証券HPの会員ログイン後の銘柄ページより採用しておりますが、市況により変動するため、必ずご自身でご確認くださいませ。 |
11月の株主優待銘柄は31銘柄!
2024年11月優待は11月27日(水)が権利付き最終日、11月28日(木)が権利落ち日、11月29日(金)が権利確定日です。
11月27日(水)までに優待株を購入して、翌28日(木)まで保有し続けると株主優待の権利を取得できます。
11月優待株は31銘柄※。食品会社の自社商品や小売企業の買い物券優待には魅力的なものがあり、住宅会社など非外食・食品系企業のQUOカードやジェフグルメカード優待が多い月です。
※楽天優待検索より
外食系優待は少なくなります。人気ランキング8位の串カツ田中ホールディングス以外では、
- 回転すし「すし銚子丸」を東京や千葉で展開する銚子丸(11月15日、5月15日時点の100株の株主に500円分の食事券)
しかありません。
食品会社の自社商品では人気1位のキユーピーのほか、
- 家庭用ジャムメーカーでキユーピーの子会社でもあるアヲハタ(11月末に100株で1,000円相当の自社商品)
があります。
株価急落時に優待株を安値で買うときの注意点
優待株の注意点は優待が廃止されると優待目的で保有していた個人投資家の売りが殺到し、株価が急落することが多い点です。
かつての11月優待株の中で今回から優待を廃止したのはドラッグストアチェーンのコスモス薬品(3349)(これまでは11月・5月末に100株以上で一律、買い物優待券5,000円分か、全国共通おこめ券4,400円分)や製紙会社用の網などを製造する日本フイルコン(5942)(11月末に100株を1年以上継続保有でQUOカード500円分)、官公庁向け建設コンサルタントのE・Jホールディングス(2153)(11月末に100株でQUOカード1,000円分)などです。
いずれも優待を廃止する理由は「株主の皆さまに対する公平な利益還元のあり方」を検討し、「配当による利益還元に集約」するためです。
コスモス薬品は2024年7月12日(金)に優待廃止を発表。12日の終値は6,407円でしたが、翌営業日には580円(9.1%)安の5,827円まで急落しました。
しかし、その後は堅調に回復し、2024年9月30日現在は急落前から1,000円以上高い7,487円まで上昇しています。
E・JHDは2024年7月12日に優待廃止とともに配当政策の見直しと2025年5月期の株主配当を前期比10円の増配を発表したため、翌営業日には逆に株価が50円(2.7%)上昇しています。
2024年1月12日(金)に優待廃止を発表した日本フイルコンは同日終値が482円だったところ、翌営業日には70円(14.5%)も上昇。優待廃止と同時に発表した50万株・3億円を上限にした自社株買いが好感されました。
コスモス薬品のように、個人投資家=一般消費者がよく利用する買い物券優待に関しては廃止されると株価急落につながる可能性が高いことが分かります。
ただ、同社は業績好調のため、優待廃止による株価急落が逆に底値買いのチャンスになりました。
E・JHDや日本フイルコンなど、外食・小売系ではない企業のQUOカード優待の場合、優待廃止と同時に増配や自社株買いを発表すると逆に株価にとって追い風になるようです。
優待廃止を予想することはできないものの、もし保有する優待株が株主優待制度の廃止を発表したときは今紹介した3銘柄のその後の株価の値動きが参考になるでしょう。
むろん、業績悪化でやむなく優待を廃止したような銘柄はその後も株価の下落が続く可能性が高いので注意が必要です。
1位:キユーピー(2809)
権利付き最終月:11月[貸借銘柄] 株価:3,524円(2024年10月3日終値) 配当利回り:1.42% 優待獲得株数:100株以上 優待内容:100株以上で1,000円相当、500株以上で3,000円相当の自社グループ商品詰め合わせ(マヨネーズ・ドレッシングなど) その他条件:100株以上を6カ月以上継続保有(11月・5月の株主名簿に同一株主番号で連続2回以上記載)した株主のみに贈呈。3年以上継続保有(11月・5月の株主名簿に同一株主番号で連続7回以上記載)の場合、100株以上500株未満は1,500円相当、500株以上は5,000円相当 最新情報は企業HPからご確認ください |
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11月優待株の人気第1位はマヨネーズで有名な食品メーカーのキユーピー。
11月末に100株を半年以上継続保有すると1,000円相当の自社グループ商品が贈呈されます。2023年11月末の実績ではマヨネーズ、ドレッシング、スパゲティソース、ジャムの4点セットでした。
3年以上継続保有すると1,500円相当の自社グループ商品(商品6点)にグレードアップします。
同社は好調な海外販売やマヨネーズの原料である鶏卵価格の高騰鈍化で今期2024年11月期の通期業績予想を上方修正。1株当たりの株主配当を前期比4円増配の54円にするなど業績が絶好調です。
株価も2024年7月22日に上場来高値3,896円を更新。現在も3,500円台で高止まりしています。北米のドレッシング販売など海外の成長加速を考えると、もう一段の株価上昇も考えられるでしょう。
優待取得には半年以上の継続保有が必要なため、高値つかみが怖いなら3,000~3,200円前後の押し目(株価調整)をじっくり待って、来年2025年5月末までの購入を狙いましょう。
2位:アステナHD(8095)
権利付き最終月:11月[貸借銘柄] 株価:521円(2024年10月3日終値) 配当利回り:3.45% 優待獲得株数:500株以上 優待内容:(1)自社商品(化粧品・化粧品セット)または(2)商品(食品・寄付など)より1点選択。500株以上で(1)3,000円相当または(2)1,000円相当、1,000株以上で(1)5,000円相当または(2)2,000円相当、3,000株以上で(1)1万円相当または(2)3,000円相当 その他条件:1年以上継続保有した株主のみに贈呈。3年以上継続保有の場合500株以上1,000株未満の株主には(1)5,000円相当または(2)2,000円相当、1,000株以上3,000株未満は(1)1万円相当または(2)3,000円相当、3,000株以上は(1)1万5,000円相当または(2)5,000円相当 最新情報は企業HPからご確認ください |
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第2位は医薬品原料や化学品メーカーで化粧品・食品事業なども手掛けるアステナホールディングス。
11月末に500株(投資金額約26万500円)を1年以上継続保有すると、3,000円相当の自社商品か1,000円相当のその他商品から1点選べます。
昨年2023年11月末までは100株を1年以上継続保有で同じ優待内容だったため、今回から優待取得のハードルが高くなりました。
2023年11月末優待の実績では3,000円相当の自社商品はシャンプーやシートマスク、その他商品は味付けのり、かりんとう、信州そばの詰め合わせなどでした。
500株を3年以上継続保有すると自社商品5,000円相当かその他商品2,000円相当に優待内容が増額されます。
同社は医薬品の製造や化学品の市況好転が追い風となり今期2024年11月期は大幅増収や営業増益予想です。
株主配当はここ4期、1株18円から変わっていないものの、予想配当利回りが3.51%に達する高配当株でもあります。
株価は2020年1月安値366円から500円台まで緩やかに上昇中。PBR(株価純資産倍率)0.71倍という割安さを解消するため、増配など積極的な株主還元策が導入されれば、さらなる株価上昇に期待できるかもしれません。
3位:タマホーム(1419)
権利付き最終月:11月、5月[貸借銘柄] 株価:3,975円(2024年10月3日終値) 配当利回り:4.78% 優待獲得株数:100株以上 優待内容:100株以上で500円分のオリジナル・QUOカード その他条件:3年以上継続保有の場合1,000円分 最新情報は企業HPからご確認ください |
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第3位は首都圏中心に注文住宅や戸建分譲住宅を販売するタマホーム。
11月・5月末に100株以上保有で一律、株主限定特製QUOカード500円分が贈呈されます。3年以上継続保有で1,000円分に増額されます。
タマホームは長期間にわたって業績拡大が続く成長株で、2023年5月期には1株当たりの配当金を前期比55円増配の180円に大幅増額するなど株主還元を積極化。今期2025年5月期も前期比5円増配の1株当たり195円配当を予定しています。
連続増配の効果もあって、成長株でありながら予想配当利回りが4.86%に達する高配当株の側面もあります。
株価も2020年3月安値898円から2024年4月高値4,645円まで5年足らずで5.2倍近く上昇し、現在も4,000円台で高止まりしています。
QUOカード優待をきっかけに同社の株を長期保有していたら、大きな値上がり益や高額の株主配当金も手に入れることができた「株主優待株の優等生」的な存在といえるでしょう。
4位:ヴィレッジヴァンガードコーポレーション(2769)
権利付き最終月:11月[信用銘柄] 株価:1,083円(2024年10月3日終値) 配当利回り:ー% 優待獲得株数:100株以上 優待内容:100株以上で1万円分の買い物券(1,000円×10枚) その他条件:自社店舗(一部除く)で2,000円(税込)以上の買い物につき2,000円(税込)ごとに1枚利用可。1年以上2年未満継続保有(株主名簿に連続3回以上5回未満記載)の株主には1枚、2年以上(連続5回以上記載)は2枚追加 最新情報は企業HPからご確認ください |
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第4位は若者向けの雑貨や書籍を販売するヴィレッジヴァンガードコーポレーション。
11月末に100株以上保有で一律、同社の店舗で利用できる買い物券1万円分(1,000円券10枚)が贈呈されます。買い物券は2,000円(税込)の買い物に対して、1,000円券1枚が利用可能。1回の買い物で何枚でも使うことができます。ただし、オンラインショップでは使えません。
継続保有1年以上で1,000円分の買い物券11枚(1.1万円分)、2年以上で12枚(1.2万円分)に増額されます。
同社は出版不況もあって不採算店舗が増加。その閉鎖費用などで前期2024年5月期は大幅な赤字に転落。株主配当も無配が続いています。
今期2025年5月期は店舗ごとの独自の販促策が奏功し、念願の黒字転換を果たす予定です。
株価はここ7年近く900~1,100円台で横ばい推移。優待目的の買いが入るためか10~11月に株価が高値をつけて12月以降に安値をつける独自の周期性が認められます。
オタク関連の商品に強いため、インバウンド(訪日外国人)需要などをいかに取り込めるかが業績回復の鍵になりそうです。
同社のファンなら100株(投資金額約10万8,300円)で1万円分の買い物券という高額優待を利用しながら、店舗の客の入りなどを見て業績好転の芽がないか観察するのもいいでしょう。
5位:大光(3160)
権利付き最終月:11月、5月[貸借銘柄] 株価:617円(2024年10月3日終値) 配当利回り:1.94% 優待獲得株数:100株以上 優待内容:(1)QUOカードまたは(2)自社店舗商品券。100株以上で(1)500円分または(2)1,000円分、500株以上で(1)1,000円分または(2)2,000円分、1,000株以上で(1)2,000円分または(2)4,000円分、2,000株以上で(1)3,000円分または(2)6,000円分 その他条件:QUOカードを自社店舗へ持参することにより(2)と交換可 最新情報は企業HPからご確認ください |
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第5位は岐阜県に本社がある総合食肉商社で業務用食品スーパー「アミカ」も展開する大光(おおみつ)。
11月・5月末に100株保有でQUOカード500円分か「アミカ」で使える商品券1,000円分が贈られます。送付されたQUOカードを未使用の状態で「アミカ」店舗に持参すると倍額の商品券と交換してもらえます。
同社は外食店への業務用食品卸しが好調で、中国禁輸措置の打撃を受けた水産物事業の不振を挽回。前期の2024年5月期は大幅な増収増益を達成しました。
今期2025年5月期は設備投資や不動産取得費用が利益を圧迫し増収減益予想ですが、1円増配の1株当たり13円配当予定と株主還元策にも積極的です。
株価はここ4年近く500~750円台前後で横ばい推移。業務用食品スーパー「アミカ」の店舗数や展開地域がさらに拡大・成長すれば、本格的な株価上昇に期待できるかもしれません。