今年のNISA、どれぐらい活用してる?
2024年も残すところ3カ月を切りました。今年から新たにスタートしたNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)の「つみたて投資枠(120万円/年)」と「成長投資枠(240万円/年)」の非課税投資枠をどの程度まで活用できるか、そろそろ見通しが立つ頃だと思います。
そこで、NISAで資産運用に取り組む投資初心者、中級者、上級者*それぞれ約100名を対象に、今年の投資状況や来年の計画についてアンケートを実施しましたので一部をご紹介します。
投資初心者・中級者の方は一つ上のステップにいる方の投資状況や考え方を、上級者の方は同じようなレベルの方がどのように活用しているか、ぜひ参考にしてくださいね。
*回答者ご自身に投資経験を投資初心者、中級者、上級者から選択いただき集計
NISAで投資初心者は「つみたて投資枠」を、中級者は「成長投資枠」を重視。上級者は半々
「つみたて投資枠」と「成長投資枠」のどちらを主に活用しているかについて、投資初心者は「つみたて投資枠」、中級者は「成長投資枠」が最多、上級者は各同程度の結果となりました。なお、投資中・上級者の5人に1人は、どちらの枠も活用していることも分かりました。
「つみたて投資枠」「成長投資枠」共に、投資中・上級者が多くの金額をすでに投資。
投資初心者は「成長投資枠」の利用にはやや慎重?
それぞれの投資枠の調査時点(2024年9月)の活用状況については、どちらも投資中・上級者の方が初心者よりも多くの枠を消化しており、すでに満額を消化している人も各2割程度見られました。また、「成長投資枠」については投資中・上級者の方が初心者よりも活用している様子が伺えました。
資産形成ステップアップのカギは「成長投資枠」
ここまで「つみたて投資枠」と「成長投資枠」両方の状況について見てきましたが、投資中級者以上は成長投資枠を積極的に活用していることが分かります。つみたて投資枠は一般的な市場指数に連動する投資信託など非常に限られた商品のみが対象ですが、成長投資枠では投資信託だけでなく個別株やETF(上場投資信託)など幅広い選択肢があります。
これまでより一歩踏み込んだ資産運用がしたい方や、自分の興味・関心のある分野/テーマに投資をしたい方は積極的に成長投資枠を活用してみるのがよいでしょう。ここからは成長投資枠の調査に絞ってご紹介します。
投資中級者の5割、上級者の6割が成長投資枠を「使い切る」
調査時点で「つみたて投資枠」「成長投資枠」のそれぞれに満額投資していない人の投資計画については、投資中級者の約5割が、投資上級者の約6割が成長投資枠を使い切る予定との回答でした。一方、投資初心者においては、成長投資枠を使い切るとの回答は2割弱にとどまり、慎重な姿勢が見てとれます。
投資上級者の4人に1人がETFにも投資
「成長投資枠」で投資している商品は、投資中・上級者において「個別株」が最も多く、次いで投資信託が続く結果となりました。
「ETF」への投資は、投資初心者では5.3%にとどまるものの、投資中級者では15.4%、投資上級者では25.0%と、上級者になればなるほど活用度合いが高まっていることが分かりました。
来年も今年と同額以上に「成長投資枠」を活用した投資意向
来年のNISAを活用した投資については、投資中・上級者の8割程度が今年と同額かそれ以上で検討している結果となりました。特に投資上級者は「今年同様満額投資する」「今年よりも投資額を増やす」といった回答が多く、NISAの活用に積極的な様子が伺えました。
「成長投資枠」で一歩踏み出す選択肢は?
上記アンケート結果でご紹介したように投資初心者は相対的に成長投資枠を活用できておらず、来年の投資金額についても中・上級者より控えめな結果でした。投資初心者からは「成長投資枠は自由に商品を選べるがゆえに何に投資すれば良いか分からない」といった声も聞こえてきます。
投資中・上級者のように個別株に投資するのも良いですが、膨大な銘柄の中から選び、メンテナンスをしていくのはそれなりに労力がかかります。そういった意味では、ETFは投資信託と同じように複数銘柄に分散投資しながらメンテナンスもお任せでき、株式と同じように売買できるので利便性が高く、投資信託から一歩踏み出す際に魅力的な選択肢でしょう。
ご参考までに、Global Xの東証上場ETFで2024年1~9月の資金流入が大きかった五つのETFをご紹介します。
グローバルX US テック・トップ20 ETF(2244)
NASDAQ上場企業の中から米国を代表するテクノロジー関連企業20銘柄へ投資します。
組入上位はテスラやアップル、ブロードコム、エヌビディア、アマゾン・ドット・コムなどです。
グローバルX グローバルリーダーズ-日本株式 ETF(2641)
グローバルにビジネスを展開する日本企業20銘柄に投資します。
組入上位は日立製作所やソニーグループ、リクルートホールディングス、トヨタ自動車、三菱商事などです。
グローバルX 半導体関連-日本株式 ETF(2644)
半導体関連事業(半導体の製造や加工、製造装置、素材など)を行う日本企業に投資します。
組入上位はアドバンテストや東京エレクトロン、レーザーテック、ルネサスエレクトロニクス、SCREENホールディングスなどです。
グローバルX 超長期米国債 ETF(為替ヘッジあり)(179A)
残存期間が25年以上の米国国債への投資を目指します。
グローバルX 半導体 ETF(2243)
米国に上場している半導体関連事業(設計、製造、流通、販売など)を行う企業に投資します。※SOX指数連動
組入上位はエヌビディアやブロードコム、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ、マイクロン・テクノロジー、インテルなどです。
Global Xの東証上場ETFは上記5本を含め47本が上場しています。ご自身の投資の目的にあったETFや興味・関心のあるテーマに投資するETFが見つかると思いますのでぜひご覧ください。
ETF一覧はこちら
■調査概要
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年9月18日~9月19日
調査対象:新NISAを活用している投資初級者、中級者、上級者(全国20代~60代男女)
※回答者ご自身に投資経験を投資初心者、中級者、上級者から選択いただき集計
有効回答:332名