新たに32銘柄を買い入れ、ドラッケンミラーの9月末の株式ポートフォリオ
資産家で著名投資家のスタンレー・ドラッケンミラーが運用するファミリーオフィス、デュケーヌ・ファミリーオフィスは14日、2024年9月末時点のフォーム13FをSEC(米証券取引委員会)に提出した。
それによると、7~9月にかけてエヌビディア(NVDA)やアップル(AAPL)を含む20銘柄の株式を売却した一方、タイワン・セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSM)やアーム・ホールディングス(ARM)を含む32銘柄を新たに買い入れた。
ドラッケンミラーは著名投資家ソロスの下で10年余りにわたり資金を運用してきたことで知られている人物だ。1992年、ソロスはポンドを為替市場で大量に売り、その後、ポンドが安くなったところでポンドを買い戻すという取引を実行した。投機筋によるポンド売りは加速し、ソロスは「イングランド銀行を破った男」と呼ばれるようになった。
ポンドの大暴落によってソロス率いるクォンタム・ファンドは10億~20億ドルの利益を得たといわれている。この戦略をソロスに進言したのは、当時、クォンタム・ファンド(ソロスのファンド)の運用実務責任者を務めていたドラッケンミラーであった。ポンドの売りで大もうけした背景には、ドラッケンミラーの存在があった。
2024年9月末時点のデュケーヌ・ファミリーオフィスのポートフォリオ
デュケーヌ・ファミリーオフィスの9月末時点の上場株式ポートフォリオを評価額順にまとめると、トップはテキサス州オースティンに本拠を置く臨床遺伝子検査会社ナテラ(NTRA)で、以下、韓国のEC大手クーパン(CPNG)、トップは光学材料および半導体メーカーのコヒレント(COHR)など、時価総額にして100~400億ドル程度の比較的中規模の会社で占められている。
ナテラの株価は年初来で約136%、コヒレントの株価は約126%上昇している。