※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
[動画で解説]日経平均急落:単なるスピード調整?来年の世界景気悪化の織り込み?
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日経平均の急落続く

 日経平均株価の急落が続いています。中国の不安(恒大集団の信用悪化)、米国の不安(債務上限引上問題)をきっかけに外国人投資家が日経平均先物を売っていると推定されます。外国人投資家から見て日本株は世界景気敏感株なので、世界景気になんらかの不安が出ると、外国人はまず日本株から売る傾向があります。

【1】緊急事態宣言解除による消費回復の期待
【2】岸田首相が年内に策定すると表明している数10兆円の経済対策への期待

 の2つの期待から、一時3万円を回復していた日経平均は、再び2万7,822円まで急落しました。政局・消費回復への期待による8月中旬からの上昇を、ほぼ帳消しにした形です。

日経平均週足:2020年1月6日~2021年10月5日

出所:MSⅡより楽天証券経済研究所が作成

 日本株が「買い場」との判断は変わりません。ただし、私の考えとは異なる悲観論を語る人が増えてきています。そこで今日は私のメインシナリオだけでなく、悲観シナリオについても書きます。