来年の世界景気どうなる?:IMF見通し

 日経平均急落は、単なるスピード調整でしょうか? あるいは、来年、世界景気が悪化することを先取りする下落が始まっているのでしょうか? 株は経験則では景気循環に半年~1年、先んじて動く傾向があります。したがって、ここから日経平均がどう動くかを決めるのは、来年の景気と言えます。

 まず、参考としてIMF(国際通貨基金)による世界経済の見通しをご覧ください。

IMF世界経済見通し(GDP成長率):2020年実績・2021年22年予想

出所:IMF世界経済見通し・2021年7月改訂版

 上記は、IMFによる2021年7月時点の見通しです。来年の世界経済は4.9%の高成長と予想されています。これは、バラ色シナリオと思います。本当にそうなるならば、今の世界的な株価調整は単なるスピード調整にすぎないため、積極的に株を買うべきという結論になります。

 ただし、私は、2022年のIMF見通しは強気すぎると考えています。米国が4.9%成長する見通しとなっていますが、下方修正されると予想しています。来年の世界景気減速を織り込む間、今しばらく世界的に株は調整が続くと思います。