“リスクの受け皿”、用途が広い貴金属投資

 先週、貴金属相場は、4銘柄いずれも目立った値動きとなりました。今後、貴金属銘柄をポートフォリオに組み入れるためには、具体的にどのような投資商品に注目するとよいでしょうか。以下は一例ですが、関連する銘柄をピックアップしました。

図:貴金属関連の具体的な投資商品例

種類 コード/ティッカー 銘柄
純金積立   金(プラチナ、銀もあり)
国内ETF/ETN 1326 SPDRゴールド・シェア
1328 金価格連動型上場投資信託
1540 純金上場信託(現物国内保管型)
2036 NEXT NOTES 日経・TOCOM金ダブル・ブルETN
2037 NEXT NOTES 日経・TOCOM金ベアETN
海外ETF GLDM SPDRゴールド・ミニシェアーズ・トラスト
IAU iシェアーズ・ゴールド・トラスト
GDX ヴァンエック・ベクトル・金鉱株ETF
投資信託   ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)
  ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)
  ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)
  三菱UFJ純金ファンド
外国株 ABX Barrick Gold:バリック・ゴールド
AU AngloGold:アングロゴールド・アシャンティ
AEM Agnico Eagle Mines:アグニコ・イーグル・マインズ
FNV Franco-Nevada:フランコ・ネバダ
GFI Gold Fields:ゴールド・フィールズ
国内商品先物   金、ミニ金、ゴールド100(プラチナ、銀、パラジウムもあり)
海外商品先物   金、ミニ金、マイクロ金(銀、ミニ銀もあり)
出所:筆者作成

 株式などを保有している場合、金を“リスクの受け皿”としてポートフォリオに組み入れることが有効な場合があります。

 また、乱高下を伴いながら長期的に上昇傾向にあるパラジウム、長期的に安値水準にあるプラチナ、リスク発生時に注目される金、金に追随しながら時折価格変動が大きくなることがある銀、など、それぞれの特徴に着目し、貴金属だけでポートフォリオを組むアイデアもあると思います。

 貴金属だけのポートフォリオでは、リスクを大きくとれる場合、パラジウムと銀の比率を高めにし、その次に金、プラチナをもっとも低めにする、リスクを取らない運用が良い場合、プラチナの比率を高めにし、その次に金を、銀とパラジウムの比率を低めにする、などのアイデアもあると思います。

 株式などの他の資産の“リスクの受け皿”、貴金属だけで組むポートフォリオなどについて、次回以降、考察していきたいと思います。