日経平均は5年移動平均線の攻防中

 ドル/円のフラッシュ・クラッシュ的な下落で日経平均も売られた。日経平均の月足は現在60カ月(5年)移動平均線と上昇支持線(トレンドライン)の攻防となっている。アベノミクス相場の参加者のコストを割り込んでくると、上値は重くなるだろう。

 下の日経平均の月足チャートのエリオット波動のカウントは、私の周辺のファンド運用者が見ているものである。エリオットの波動カウントはカウントする人によって違うので、様々な解釈が存在することを最初に断わっておく。

日経平均(月足) 60カ月移動平均線と波動カウント

出所:石原順

エリオット波動の基本原理と波の個性

出所:「エリオット波動入門」ロバート・プレクター著(パンローリング)

 

 相場の1波や3波の上げ相場で売り損ねても、その後の上げでお迎えが来てポジションを利食いすることは可能であろう。しかし、5波のトップ(天井)は大天井であり、その後のA-B-C波の急激な下げに巻き込まれる危険性が高くなる。

 相場に最後までしがみついてはいけない。日本株の最後の買い方となっているのが、日銀やGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)であるが、GPIFは2018年10~12月の資産運用で14兆円を超える損失を発生させた可能性があると報道されている。

 この日経平均の波動カウントは間違っているかもしれない。しかし、日経平均は5波の上げが終わり、上げきったようにもみえる。波動カウントが合っているかどうかはともかく、「とりあえず危ないところは入らない(買わない)」というのが筆者の相場信条である。

 

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