ブラジル株式に分散投資する上場投信がある

 ブラジル株式に投資するには、個別銘柄に投資する方法以外に公募投信やETF(上場投資信託)を活用する方法があります。

 参考までに、売買が比較的簡単な東証上場ETFである「ブラジル株式指数上場投信(東証 1325)」を下記します。

 同ETFは、ブラジル株式を象徴するボベスパ指数(円換算)に連動する投資成果を目指す上場投資信託です(原則として為替ヘッジは行われません)。

 ボベスパ指数は、ヴァーレ(鉱山)、イタウ・ウニバンコ(金融)、ブラデスコ銀行(金融)、ブラジル石油公社(石油)、アンベブ(飲料)などブラジルの大手企業(約65銘柄)で構成されている株価指数です。ブラジル株式や通貨レアルが上昇すればNAV(基準価額)や取引価格は上昇しやすく、ブラジル株式や通貨レアルが下落すれば下落しやすいのが特徴です。

 取引単位は100口で、直近の1口当たり取引価格(210円)を前提にすると、2万円強でブラジル株式に分散投資することが可能です。ブラジル投資の潜在的リスク要因としては、

(1)FRB(米連邦準備制度理事会)による追加利上げが新興国市場全般に与える影響

(2)米国や中国を中心とする世界経済を巡る不透明感の強まり

(3)新大統領が進める構造改革が頓挫(とんざ)して市場の失望を誘う事態

などが挙げられます。

 ブラジルの政治・経済面の改革を期待し、長期の視野で国際分散投資を検討するには興味深い投資対象と考えています。

図表3:ブラジル株式連動型上場投信(参考情報)

注:上記は参考情報であり、特定の銘柄やETFを推奨する目的のものではない
出所:Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(2018年11月8日)
 

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