米国株は金鉱株、IT、バイオに資金が集まる

<図表4>米国籍ETFを活用して分散投資効果を期待する

主な米国籍ETF<4月初来騰落率の降順>

  ティッカー ファンド名称 投資対象
(市場指数)
直近価格
(ドル)
4月
初来
騰落率(%)
1年前比
1 GDXJ ヴァンエック・ベクトル中小型金鉱株ETF 世界の中小型金鉱株 43.97 56.48 39.0
2 VGT バンガードIT(情報技術)ETF 米国上場のIT関連株 272.91 28.79 32.6
3 QQQ インベスコQQQトラスト・シリーズ1 NASDAQ100指数 243.62 27.95 32.6
4 XLK テクノロジー・セレクト・セクターSPDRファンド 米国テクノロジー
セクター
102.49 27.52 34.6
5 HACK ピュアファンズISEサイバー・
セキュリティー
世界サイバー
セキュリティー株
44.83 25.68 14.9
6 IBB iシェアーズNASDAQバイオテクノロジー NASDAQ
バイオテクノロジー
指数
132.82 23.28 25.2
7 VOO バンガードS&P500ETF S&P500指数 286.40 20.94 7.7
8 PIO インベスコ・グローバル・ウォーターETF 世界の水資源事業
関連株
29.35 19.77 7.0
9 SDY SPDR S&P米国高配当株式ETF 米国上場の
高配当利回り株
93.23 16.74 -7.1
10 VIG バンガード米国増配株式ETF 米国上場の
連続増配株
118.10 14.23 4.1
騰落率の算術平均 26.1 19.1
*上記は参考情報であり特定の投資商品を推奨するものではありません。
*上記は複数のETFについて「4月初来騰落率」の降順に一覧したものです。
出所:Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2020年6月17日)

 図表4では、主な米国籍ETF(株式型上場投信)を「4月初来騰落率」の降順に示しました(参考情報)。S&P500指数連動型ETF(VOO)よりリターンが高いETFが投資しているセクター(IT関連株やバイオ関連株)に資金流入が強いことがわかります。

 なお、金融緩和の長期化が好材料となりやすい金相場も堅調です。世界の中小型金鉱株に分散投資するGDXJ(ヴァンエック・ベクトル中小型金鉱株ETF)は、「4月初来」でも「1年前比」でもリターン(騰落率)面で優勢が目立ちます。

 過剰流動性相場の長期化を想定し、投資対象や特徴が異なるETFを組み合わせることでグローバル分散投資を実践することが可能です。

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