米国国内の電力事情がガス需要・生産を支える

 天然ガスに強い需要をもたらしている分野が「発電」です。2021年、米国で発電のために用いられたエネルギー源の38%超が天然ガスでした。

 米国で「脱炭素」が加速する中、発電量の総量を維持しながら、発電起因の二酸化炭素の排出量を削減するべく、火力発電向けの燃料が石炭から天然ガスに切り替わってきています。

 再生可能エネルギーが主力の発電源になるまでは、天然ガスは必要不可欠でしょう。今後さらに、発電の分野における天然ガスと石炭の入れ替わりが進むと考えられます(今後さらに、天然ガスが重用されそう)。

図:米国の電源構成の推移 単位:10億キロワット時

出所:EIA(米エネルギー情報局)のデータをもとに筆者作成