バフェットはこの半年10回以上、石油株を買った

 ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイは、この数カ月間、立て続けに石油・天然ガス関連株を購入しています。

 以下は同社が購入したオクシデンタル・ペトロリアム社(以下、オクシ社)の株価と、米国の天然ガス先物価格の推移です。中期視点で、二つは同じような山と谷を描いています。

図:オクシデンタル・ペトロリアム株と米国天然ガス先物価格の推移

出所:マーケットスピードⅡのデータおよびWhale Wisdomの資料をもとに筆者作成

 オクシ株の推移に赤い丸を付けた箇所が、バークシャー・ハサウェイが購入した日です(10%取得後)。数日にわけて購入した場合は初日に丸をつけています。

 バークシャー・ハサウェイは3月上旬にオクシ株の10%を超える保有者となり、以降オクシ株を購入するごとに、米国の政府機関であるSEC(Securities and Exchange Commission 米証券取引委員会)に報告する義務が生じています。

 8月4日までに、バークシャー・ハサウェイがオクシ株を購入したことを記載した「フォーム4」は、13回提出されました(フォーム13は四半期ごとに提出)。天然ガス価格の上昇、そしてバフェット氏の買いもあってか、足元、オクシ株は年初来高値水準にあります。

 すでにバークシャー・ハサウェイはオクシ株の20%超を保有しています。なぜ、バフェット氏はオクシ株を買うのでしょうか。この問いについて、筆者なりの考えを述べます。