「クイズでわかる!資産形成」(毎週土曜日に掲載)の第36回をお届けします。資産形成をきちんと学びたい方に、ぜひお読みいただきたい内容です。
今日のクイズ:米国の高配当利回り株はどんな業種に多い?
今日は、米国の高配当利回り株がどういう業種に多いか、当てるクイズです。
以下に、米国で時価総額が大きいS&P100指数に含まれる代表的な高配当利回り株を挙げています。業種を示す欄A、B、Cに入る業種名はそれぞれどれでしょうか? 選択肢【1】~【5】の中から選んでください。
<米国高配当利回り6社(S&P100指数構成銘柄の予想配当利回り上位10社のうち、筆者がディフェンシブと考える6社):2024年7月2日時点>
ティッカー | 銘 柄 名 | 業種 | 予想 配当利回り |
株価 (ドル) |
---|---|---|---|---|
MO | アルトリア・グループ | A | 8.8% | 46.05 |
PM | フィリップ・モリス・インターナショナル | A | 5.2% | 101.64 |
VZ | ベライゾン・コミュニケーションズ | B | 6.6% | 41.1 |
T | AT&T | B | 6.0% | 18.82 |
BMY | ブリストル・マイヤーズ スクイブ | C | 6.2% | 40.45 |
PFE | ファイザー | C | 5.5% | 27.83 |
出所:ブルームバーグより筆者作成、S&P100指数構成銘柄の中の、予想配当利回りの高い10社から、筆者がディフェンシブと考える6社を選択 |
<業種名の選択肢>
【1】医薬品 【2】半導体 【3】たばこ 【4】通信 【5】AI(人工知能)関連
新NISAで人気なのは、米国株では大型成長株
今年始まった新NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)の「成長投資枠」では、日本や米国の個別銘柄に投資することができます。これまでに個人投資家が投資した銘柄を見ますと、日本株では、高配当利回り株が人気です。
一方、米国株では、半導体大手エヌビディア、マイクロソフト、アルファベット(グーグル)など、大型成長株が多くなっています。
日本株では割安株(高配当利回り株)、米国株では成長株が人気です。ただし、日本株に成長株がないわけではありません。米国株に高配当利回り株がないわけでもありません。新NISAで少し米国の高配当利回り株に分散投資してみても良いと思います。そこで今日は、米国の高配当利回り株を見るクイズとしました。
配当利回りは確定利回りではない、減配・株価下落リスクも
日本株でも米国株でも、高配当利回り株を選ぶとき、注意すべきことは同じです。株の配当利回りは、確定利回りではありません。業績が悪化して減配になれば、利回りが下がるだけでなく、株価が下落するリスクもあります。
従って、高配当利回り株を選別するときは、なるべく減配リスクが低い銘柄を選ぶべきです。減配リスクが低い銘柄には、一般的に以下三つの特色があります。
【1】時価総額が大きい 【2】収益基盤が堅い 【3】財務内容が良い
ここで一番重要な選別基準は、【1】です。時価総額が非常に大きい銘柄には、収益がそこそこ安定的で財務良好な銘柄が多いからです。時価総額がとても大きい銘柄を選べば、【1】、【2】、【3】の基準をある程度は満たしていると考えることができます。
そこで、今日は、米国株で、S&P100指数という時価総額が大きい銘柄から予想配当利回りが高い銘柄を選んでいます。
なお、米国の高配当利回り株に投資する場合は、日本の投資家は、為替リスクも負うことになります。円高が進むと、元本が目減りします。円安になると、さらにリターンが拡大します。