先週の結果

先週の動きは、為替の動きを受けて日経平均は、安値2万6,051円から高値2万6,876円の動きでした

 先週の予測では、前週末のFRBの強い金融引き締めの継続への懸念から、ドル売り、株売りとなって円安基調が止まっていましたが、その中では、輸出関連株は円安の部分が強調されて日経平均は、しっかりした動きでした。日本経済に強い「円安」の見方から円安が止まると日経平均は売られる局面もありました。

 そのため、一時20年ぶりの円安を受けて戻りを強くしていたものの、いったん円安が止まって、日経平均も一服していましたが、前週末のNYダウの1,000ドル安を受けて、先週の日経平均は、2万6,300~2万7,300円のレンジで下値を探ることを想定していました。

 結果的に、週前半の日経平均は大きく下がり27日(水)は、想定レンジの下限2万6,300円を下回る2万6,051円まで下げて、終値は2万6,386円でした。

 ここでゴールデンウィーク中に2万6,000円を試すことも想定していましたが、米国市場で週後半、メタ(フェイスブック)の強い決算をキッカケにハイテク株をはじめ3指標そろって大幅上昇となり、日銀の金融政策決定会合で金融政策の据え置きが発表されたあとは、日米金利差拡大から、ドル買い・円売りが急激に進み、28日(木)には130円の円安にのせたことで、輸出関連株が買い直され+461円の2万6,847円で引けました。

 29日(金)の日本市場は休場でしたが、前日の米国市場では、3指標そろっての大幅上昇につれて、為替市場では、一時131.23円までドルが買われ、年初来高値を更新しました。シカゴの日経先物は+405円の2万7,275円と想定したレンジ2万6,300~2万7,300円の上限まできています。

 29日(金)の米国市場では、赤字決算を発表したインターネット通販大手アマゾンの14%超えの急落を受けて、ハイテク株全体に波及し、ナスダックは▲536P、S&P▲155Pと2指標とも年初来安値更新となりました。これを受けてシカゴの日経先物は▲140円の2万6,730円となっていました。

 今週のFOMCでは、FRBは0.5%の大幅利上げに踏み切り、利上げペースを早めるとの見方が強まっています。ウクライナ情勢の長期化などで先行き不安が高まる中、急激な利上げによる景気後退が広がっており、今後、ますますNYダウと為替の動きに注意が必要となります。