記録的な上昇相場の後には何が起こるのか? 

 記録的な上昇が起きた後にはマーケットはどう動いてきたのか。上がったものは下がるというのが自然の摂理である。ゼロヘッジの記事「30% Up Years – Should You Sell It?(30%上昇した年に売るべきか?)」から、過去の相場の「経済回復の長さ」と「回復の後に続く収縮」という観点で確認してみる。

 以下のチャートは、不況後の経済回復が何カ月継続したかを1879年からたどったものである。これによると、1879年以降、経済の回復は29回あり、回復が継続した平均の月数は42カ月であった。これに対して、現在の経済回復は126カ月継続しており、現在よりも長く続いた経済の回復は前例がない。また経済回復が60カ月以上継続した割合は20.6%だった。

現在の経済回復は126カ月継続しており、現在よりも長く続いた経済の回復は前例がない

出所:ゼロヘッジ

  続いてのチャートは、経済回復に続く市場の収縮(調整)がどの程度続いたのかを示したものである。前述したように回復と拡大には収縮(調整)が必然的につきまとう。収縮(調整)の平均月数は14カ月で、これら全ての収縮(調整)期間の平均市場下落率はマイナス29.13%、そのうち、トップ7の経済回復の後におきた市場の収縮(調整)は平均でマイナス36%だった。

経済回復に続く市場の収縮(調整)期間

出所:ゼロヘッジ