2019年のNYダウは1998年のアナログモデルの軌動から離れてきたが…

 2019年のNYダウは1998年のアナログモデルの軌動から離れてきた。1998年と2019年のNYダウのアナログチャートモデルが示唆するのは、ここから相場が大きな下落に見舞われる可能性があることだが、とりあえず急落パターンは回避されている。9月半ばを過ぎても相場が下落しないようなら、1998年と2019年のアナログモデルは賞味期限切れとなる。

NYダウ(日足) 1998年と2019年のアナログモデル(9月9日現在)

出所:石原順

 1998年のアナログモデルの軌動から離れたことで、これがリスクオン相場への転換になる可能性はあるが、NYダウの過去20年のシーズナリーサイクルのチャートを見ると、NYダウは9月半ばから下落しており、まだ予断を許さない展開と言えよう。

NYダウのシーズナリーチャート(過去20年間)

 日経平均株価の過去20年のシーズナリーサイクルのチャートを見ると、9月相場は大きく振りながらも上昇している。だが、その後の10月相場では大きく反落しており、注意が必要だろう。米中の貿易戦争やブレグジットの問題は相変わらず不透明感が強く、日本では10月に消費税が10%に引き上げられる。

日経平均のシーズナリーチャート(過去20年間)