米国の景気拡大期と縮小期のシグナルにNYダウ平均株価のチャートをプロットしたのが、下のチャートである。個人投資家は無理をせず、景気拡大期間だけ、株のインデックスを買っていればよいのではないだろうか。

 景気縮小期は暴落に巻き込まれる確率が高くなるからだ。

 株は買いから入る投資家が圧倒的に多い。しかし、個人投資家は危ないときに無理をして投資すべきではないだろう。

米国の失業率と景気後退シグナルとNYダウの推移

上段:米国の失業率(青)・NYダウ(緑)
下段:サイドバー 赤:景気拡大期 青:景気縮小期
出所:石原順

 上のチャートの下段のサイドバーが赤から青に転換すると、米国経済は景気後退期に入る。今はまだ景気拡大期が続いている。しかし、チャートのサイドバーが赤から青に転換すると暴落への注意が必要となる。

 大暴落に引っかかるとポジションが「塩漬け」になるか、FXや先物取引の場合は証拠金がなくなって、市場から強制退場をくらってしまう。大きな損をすると、投資効率が死んでしまうのだ。重要なのは暴落に巻き込まれないことである。