ユーロ/ドルとポンド/ドルの逆張り手法

 最近、セミナーなどに行くと、「こんなに動かない為替相場でどういう売買をしているのか?」と、聞かれることが多い。

 2018年以降の売買でうまくワークしているのは、ユーロ/ドルとポンド/ドルの『フィルター付きの逆張り売買』である。最近、ポンド/ドル相場ではこの売買手法がワークしにくくなってきているが、ユーロ/ドル相場の方は上手くワークしている。

 これはストキャスティクスを使った逆張り売買だが、どういうフィルターが付いているかというと、「相場が200日EMA(指数平滑移動平均線/Exponential Moving Average)を下回っている局面では押し目買いを休止、一方、相場が200日EMAを上回っている局面では戻り売りを休止する」というものだ。筆者はフィルターに200週EMAを使っているが、200週のSMA(単純平均)を使っても差し支えないだろう。

ユーロ/ドル(日足) フィルター付逆張り売買シグナル

上段:200EMA(赤)・売買シグナル
下段:ストキャスティクス5.3.3
出所:石原順

ポンド/ドル(日足) フィルター付逆張り売買シグナル

上段:200EMA(赤)・売買シグナル
下段:ストキャスティクス5.3.3
出所:石原順

 逆張りは相場に逆らってポジションをとる売買手法であり、ストップロスを置かないと大きな損失を被る可能性がある。それらに十分留意したうえで、逆張り指標を使っていただきたい。あらかじめストップ注文を置いておくか、最悪でも「間違ったと思ったら直ちに損切りすること」が重要である。