トレンドサイクルが反転するまでドル/円相場は戻り売り

 先週のレポートに、「ここからのドル/円相場をどう見るかだが、ADX(14)と標準偏差ボラティリティ(26)の2つの指標がピークアウトして(天井をつけて)、一緒に下落している過程の相場は方向性のないランダムな相場である。筆者はADX(14)と標準偏差ボラティリティ(26)の2つの指標が一緒に上昇して買いトレンドか売りトレンドが発生するまでは、109~111円をコアレンジとするランダムな展開を予想している。」と書いた。

 おおむね予想通りの展開だが、現在、ADXが再上昇する気配がみられ、標準偏差はピークアウト中である。このテクニカルが示唆するところは、円高バイアスの強いランダム調整相場ということだ。

ドル/円(日足)順張りの標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:修正平均ADX(14)・標準偏差ボラティリティ(26)
下段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ(緑)
出所:石原順

 筆者は相場の流れを観察するために以下の『トレンドサイクルチャート』を見ているが、ドル/円相場の円高トレンドはまだ反転していない。ちなみに、このトレンドサイクルはMACDとストキャスティクスの合成ラインである。円相場のトレンドサイクルが反転するまでは、戻ったところは円買いで対処したい。

ドル/円(日足)とトレンドサイクルチャート

上段:Schaff Trend Cycle
中段:MACDの売買シグナル
下段:MACDの2本のラインとヒストグラム