新陳代謝を繰り返しながらも成長が続いている

 2020年春に再起動した米国株式の上昇波動は、コロナ危機を起点にした大手DX関連株が主導してきた動きとも言えます。

 図表2は、ナスダック100指数の構成銘柄について「時価総額」の降順に上位10社を示した一覧です。2010年代後半に堅調となったGAFAM(アルファベット、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)の巨人勢力にテスラが食い込んできました。

 プラットフォーマーと呼ばれる卓越した技術力、経営力、資本力、グローバル展開でGAFAMT(GAGAM+テスラ)の時価総額合計は邦貨換算で約912兆円に達し、東証1部上場企業の時価総額合計(約715兆円)を大きく凌いでいます。

 2020年代をリードする投資テーマはDX(IoT)やAIとされ、コロナ禍は経済・産業・社会のデジタル化を加速させるカタリスト(契機)となりました。

「1年前比騰落率」でみると、エヌビディア(NVDA)やペイパル・ホールディングス(PYPL)の上昇率が100%超となっており、ナスダック主力株の順位も変化する可能性があります。

 なお、ナスダック100指数の1年前比騰落率は+43.5%とS&P500指数(同+16.6%)よりもパフォーマンスが良好です(10日)。

図表2:ナスダック100指数の上位構成銘柄と騰落率

出所:Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2021年2月10日)