スーパースクリーナーを使って銘柄選択

 楽天証券では、さまざまな条件を指定して、その条件に合った銘柄をスクリーニング(抽出)する「スーパースクリーナー」というツールを提供しています。スーパースクリーナーの使い方は、以下をご参照ください。

「スーパースクリーナーを使った銘柄分析方法を動画で解説」 
※スーパースクリーナーは楽天証券にログイン後に利用できます

 今日は、スーパースクリーナーを使って選ぶ、10万円以下で投資できる高配当利回り株を、ご紹介します。以下の手順で絞り込みます。

【1】10万円以下で買える1,641銘柄を抽出
 まず、東証一部・二部・東証マザーズ・ジャスダック・名証に上場する銘柄について、「投資金額10万円以下」の条件を指定すると、1,641銘柄が出てきます。この1,641銘柄が、2020年7月29日時点で、最小投資単位が10万円以下の銘柄です。

【2】予想配当利回り3.5%以上6.5%以下の銘柄に絞り込む、証券業を除き112銘柄を抽出
 10万円以下で買える銘柄から、配当利回りが高いものを抽出します。「配当利回り(予想)が3.5%以上」という条件を加えると、銘柄数は、一気に124まで減ります。これが、10万円以下で買える高配当利回り株の候補となります。

 配当利回り(予想)は高ければ高いほど、良いというわけではありません。なぜならば、株の配当利回りは、確定利回りではないからです。業績が悪化して、減配(1株当たり配当金を減らすこと)になり、株価が下がることもあります。高配当利回りを選別する時は、なるべく減配リスクの低い銘柄を選ぶべきです。

 予想配当利回りが高すぎる(6.5%超)銘柄には、減配リスクが高いものが多いので注意が必要です。きちんと調査して選別する場合は良いが、そうでない場合は投資を避けた方が無難です。予想配当利回り6.5%超の7銘柄を除外します。

 また、私は、コンプライアンス上の理由で、証券業に属する銘柄の投資判断を述べることができませんので、証券業に入る5社も除外します。すると、112銘柄が残ります。

【3】さらに、時価総額が1,500億円以上、今期の配当金予想を公表している19銘柄に絞り込む
 減配リスクの低い銘柄にさらに絞りこむ方法は、いろいろあります。減配リスクが低い銘柄には、一般的に以下の特色があります。

◆時価総額が大きい
◆経常利益率が高い
◆自己資本比率が高い(借金が少ない)
◆景気の影響を受けにくい業種(ディフェンシブ株)
◆経営者が株主への利益配分に積極的

 すべてを満たす銘柄はありません。上記の1つか2つを満たせば十分と考えます。今日は、一番単純でわかりやすい「時価総額が大きい」(時価総額1,500億円以上)という条件で絞り込みます。

 今期に限り、もう1つ、絞り込みの条件を加えます。「今期の配当金予想を会社が公表している」という条件です。

 今期は、コロナショックの影響で、配当金の予想を公表していない企業がたくさんあります。配当金の予想を公表していない企業は、前期実績よりも配当金を大きく減らすリスクもあると判断します。
 その方法で絞り込むと、19銘柄が抽出されます。