投機筋のVIX指数先物ショートポジションが過去最大規模に

 投機筋のVIX指数先物ショートポジションが過去最大規模に積み上がっている。昨年2月にVIX指数は50ポイントまで急上昇し「VIXショック」を巻き起こしたからだ。

 このショートポジションの巻き戻しが出て、12月にボラティリティジャンプによる株価の下落があるのではないかという観測が市場の一部で出ている。

 昨年2月のVIX指数の急騰時には低いボラティリティを買い高いボラティリティを売るリスク・パリティ・ファンドからの株売りが出て、VIX関連のETF(上場投資信託)が暴落するなど騒ぎになった。

 現在のカネ余りという不景気の株高の中で、マーケットに何らかの売り材料が浮上すれば、マーケットのセンチメントが一気に悪化する可能性も否めない。

VIX指数先物(週足)

VIX指数先物(週足)2006~2019年
投機筋のVIX指数先物のネットショートは統計がとれる2006年以降で過去最大に積み上がっている

NYダウ先物(週足)順張りの標準偏差ボラティリティトレードモデル

出所:パンローリングカスタムチャート・石原順インディケーター

ドル建て日経平均先物(週足)順張りの標準偏差ボラティリティトレードモデル

出所:パンローリングカスタムチャート・石原順インディケーター