現状は、「投資家が量的緩和の再開を織り込み始めたのかもしれない。それはFRB(米連邦準備制度理事会)のレポ市場介入で事実上すでに進行中である。あるいは、何かしらMMT(現代貨幣理論)的介入を織り込み始めたのかもしない。IMFC(国際通貨金融委員会)は世界中の経済活動を後押しするため、さらに多くの財政措置をとる姿勢だ。したがって、財政赤字の増加が金融緩和策(QE4[量的緩和第4弾]が静かに始まった)に加わることになる」(マーク・ファーバー)という状況であり、国家に管理された好景気が今後も演出される予定となっている。

FEDの総資産とS&P500の推移

出所:セントルイス地区連銀

世界の債務残高(兆ドル)と対GDP比

(金融市場は、米連邦準備制度、欧州中央銀行、中国人民銀行等、主要中央銀行によるさらなる金融緩和政策と世界的なテールリスクの削減に対してポジティブな反応を示している。しかし、世界規模での公的および私的債務の蓄積により、何らかのショックが新たな不況を引き起こし、恐らくその後に金融危機が起こるのは時間の問題であろう)
出所:マーク・ファーバー博士の月刊マーケットレポート