相場のレンジの計測とうねりを取る逆張り(相場の転換点)売買

 最近、セミナーなどで、「私は逆張りが好きですが、石原さんは相場のレンジをどうやって予測しているのですか?」という質問をよく受ける。筆者がどのような相場のレンジ感を持っているのか簡単に紹介しておこう。

 筆者が相場の転換点を当てる逆張りポイントの計測に使っているのは、「ATRチャネル」と呼ばれる動的な相場のレンジバンドである。

 ATR(アベレージトゥルーレンジ)はTR(窓開けを含めた1日の最大値幅)の平均である。ATRチャネルは動的に変化する予想レンジであり、利食いや相場反転のポイントとして、筆者にとっては有効なツールとなっている。

 下のチャートは、過去X日間のATRを過去X日間の加重移動平均線にプロットしたものである。3本のATRのバンド幅はATRの1.6倍、3.2倍、4.8倍である。

 相場がATRバンドの3.2倍の外にある時、ADX(8)とSTD(26)の両方がピークアウトすると、相場が反転する可能性が高い。

サンプル:ドル/円(日足)とATRチャネルを使った逆張りと利食いのポイント

上段:ATRチャネル
下段:ADXsmoothed8(赤)・標準偏差ボラティリティ26(青)
出所:MT4・石原順インディケーター

 ATRチャネルは、すべての市場と時間枠(タイムフレーム)に拡張が可能である。

 逆張りは相場に逆らってポジションをとる売買手法であり、ストップ・ロスを置かないと大きな損失を被る可能性がある。それらに十分留意したうえで、取引をする必要がある。あらかじめストップ注文を置いておくか、最悪でも「間違ったと思ったら直ちに損切りすること」が重要である。

ドル/円(週足)

上段:ATRチャネル
下段:ADXsmoothed8(赤)・標準偏差ボラティリティ26(青)
出所:MT4・石原順インディケーター

ドル/円(日足)

上段:ATRチャネル
下段:ADXsmoothed8(赤)・標準偏差ボラティリティ26(青)
出所:MT4・石原順インディケーター

ドル/円(4時間足)

上段:ATRチャネル
下段:ADXsmoothed8(赤)・標準偏差ボラティリティ26(青)
出所:MT4・石原順インディケーター

ドル/円(1時間足)

上段:ATRチャネル
下段:ADXsmoothed8(赤)・標準偏差ボラティリティ26(青)
出所:MT4・石原順インディケーター

ドル/円(30分足)

上段:ATRチャネル
下段:ADXsmoothed8(赤)・標準偏差ボラティリティ26(青)
出所:MT4・石原順インディケーター

ドル/円(15分足)

上段:ATRチャネル
下段:ADXsmoothed8(赤)・標準偏差ボラティリティ26(青)
出所:MT4・石原順インディケーター