米国高配当株1:カナディアン・ナチュラルリソーシズ(CNQ)

 独立系エネルギー企業の大手で、北米、英領北海、アフリカ沖で事業を展開しています。
本社はカナダにあり、カナダ国内では最大級の天然ガス・原油生産企業で、オイルサンドの採掘では世界有数の企業となっています。

 時価総額は727億ドルで、日本円で約9兆4,500億円となっています(USD=130円換算)。

事業の注目ポイント

 事業の中心は「探鉱開発事業(Total Exploration and Production)」で、続いて「オイルサンド採掘&アップグレーディング事業(Oil Sands Mining and Upgrading)」、「輸送&精製事業(Midstream and Refining)」、となります。

「探鉱開発事業」では、北米、北海、アフリカの3つの地域で原油、天然ガス液体および天然ガスの探鉱、開発、生産およびマーケティングを行い、「オイルサンド採掘&アップグレーディング事業」ではオイルサンドの採掘・精製を行っています。

競合他社

 競合他社として、独立した探鉱および生産会社であるコノコフィリップス(COP)、米国、中東、アフリカで石油とガスの探鉱・生産活動を行うエネルギー会社であるオキシデンタル・ペトロリアム(OXY)、主にテキサス州西部のパーミアン盆地で事業を展開している石油・ガスの探査・生産会社であるパイオニア・ナチュラル・リソーシズ(PXD)などがあります。

株式の注目ポイント

 株価は昨年の高値を上回って推移しています。また、22年連続で増配しています。

 原油や天然ガスの価格が昨年の秋ごろから上昇するにつれて、カナディアン・ナチュラルリソーシズの株価も上昇してきました。

 また、自社株買いも行うなど積極的な株主還元の効果もあり株価は右肩上がりで上昇しています。

 今後も資源価格の高止まりが予想され、しばらくは好調な業績による株価上昇が期待されます。

業績動向

 2022年5月5日開示の四半期決算では、1株利益・売上ともに市場予想を上回りました。

 資源価格が高止まりする中、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の損益分岐点がカナディアン・ナチュラルリソーシズは1バレルあたり30ドル台半ばとなっており、現在の資源高の状況で大きな利益を生み出す結果となりました。今後も資源価格が下落する可能性は低く、好調な業績が続くと予想されます。

 次回2022年8月4日に開示予定の四半期決算で、市場予想を上回る決算を発表できるか注目です。

注意点

 OPEC(石油輸出国機構)プラスでの原油増産ペース拡大の話題が出た際には、業績に大きな影響を与える可能性があり注意が必要です。

株価動向、配当利回り紹介

配当:2.33ドル
配当利回り:3.70%
株価:62.95ドル(約8,200円)

 この銘柄、権利落ち日は6月16日の予定(権利実施は7月5日)です。

 配当利回りは5月17日時点で3.70%、株価は62.95ドルでおよそ8,200円から購入できます(1USD=130円計算)。

 2019年からの最高値は68.78ドル、最安値は7.74ドルとなっています(終値ベース)。