米国高配当株2:B&Gフーズ(BGS)

 米国、カナダ、プエルトリコで冷凍食品および家庭用品の製造、販売、流通を行っています。
創業から100年以上の歴史を有し、その間にさまざまな企業を買収したことで現在では傘下に50以上のブランドを展開しています。

 時価総額は16億5,400万ドルで、日本円で約2,150億円となっています(USD=130円換算)。

事業の注目ポイント

 事業は「常温保存食品&冷凍食品(shelf-stable and frozen foods)」の単一事業となります。

 その中で、売上の中心ブランドは「グリーンジャイアント(Green Giant – frozen)」で、続いて「クリスコ(Crisco)」、「オルテガ(Ortega)」と続いていきます。

「グリーンジャイアント」では、冷凍野菜を中心に取り扱い、「クリスコ」ではショートニングや植物油のナンバーワンブランドとして製造・販売を行っており、他にもさまざまなブランドで多種多様な製品を取り扱っています。

競合他社

 競合他社として、食用および非食用の生物栄養素から持続可能な天然成分を開発・生産し、食品、ペットフード、燃料などの業界の顧客向けに、成分やカスタマイズされた特殊ソリューションを提供するダーリン・イングレディエンツ(DAR)、包装食品、飲料、醸造と産業顧客向けに一連のでんぷんと甘味料食材を製造・販売するグローバル企業であるイングレディオン(INGR)などがあります。

株式の注目ポイント

 株価は昨年の高値まで戻っていませんが、配当は2018年以降横ばいで推移しています。
コロナ発生以降、家庭での食事の機会が増えたこともあり業績は好調に推移し、それに伴って株価も上昇しました。

 直近も、他社の冷凍野菜製造事業買収を発表するなど積極的な投資を行っており、事業拡大による株価上昇につながっていくか注目です。

業績動向

 2022年5月5日開示の四半期決算では、売上は市場予想を上回りましたが、1株利益は市場予想を下回りました。

 販売価格の引き上げなどで売上高は上昇したものの、原材料費および輸送費の大幅な増加など、予想を上回るコストインフレによって1株利益は市場予想に届きませんでした。

 B&Gフーズは自社製品に対する消費者の強い需要が続いていることから、2022年度通期の売上予想を引き上げている一方、今後のインフレについては完全に予想することができないとしており、コスト上昇にどのように対応していくかが株価の明暗を分けそうです。

 次回は2022年8月4日に四半期決算の開示予定ですが、市場予想を上回る数字を出せるか注目です。

注意点

 インフレが業績に与える影響について予想しづらい点には注意が必要です。

株価動向、配当利回り紹介

配当:1.9ドル
配当利回り:7.91%
株価:24.01ドル(約3,100円)

 この銘柄、権利落ち日は6月下旬予定(権利実施は7月下旬予定)です。

 配当利回りは5月17日時点で7.91%、株価は24.01ドルでおよそ3,100円から購入できます(1USD=130円計算)。

 2019年3月からの最高値は41.05ドル、最安値は11.63ドルとなっています(終値ベース)。