米国高配当株5:ニューウェル・ブランズ(NWL)

 世界大手の消費財メーカーです。

 傘下に「Aprica(アップリカ)」、「Coleman(コールマン)」、「GRACO(グレコ)」、「PARKER(パーカー)」、「WATERMAN(ウォーターマン)」、「Food Saver(フードセーバー)」など複数の有力ブランドを有しています。

 時価総額は92億ドルで、日本円で約1兆1,500億円となっています(USD=125円換算)。

事業の注目ポイント

 事業の中心は「ホームソリューション事業(HOME SOLUTIONS)」で、続いて「研修・人材開発事業(LEARNING & DEVELOPMENT)」、「家電事業(HOME APPLIANCES)」、「業務用ソリューション事業(COMMERCIAL SOLUTIONS)」、「アウトドア&レクリエーション事業(OUTDOOR & RECREATION)」となります。

「ホームソリューション事業」では、Calphalon(カルファロン)、Chesapeake Bay Candle(チェサピークベイキャンドル)、Food Saver、Rubbermaid(ラバーメイド)、Sistema(システマ)などのブランドを展開し、「研修・人材開発事業」では、Aprica、Baby Jogger(ベビージョガー)、Paper Mate(ペーパーメイト)、Parker、Watermanなどのブランドを展開しています。

競合他社

 競合他社として、家電製品のメーカーと販売業者であるワールプール(WHR)、消費者直接取引(DTC)プラットフォームを提供するソロ・ブランズ(DTC)、多種なブランドを通じて顧客に多様なソリューションを提供するグローバルな消費者向け製品会社であるヘレン・オブ・トロイ(HELE)などがあります。

株式の注目ポイント

 株価は昨年の高値を下回って推移していますが、配当は横ばいを維持しています。

 間接費の節約や、燃料使用の節約などに取り組んだものの、それでも大幅なインフレに伴い営業利益が下がったことが株価下落の要因の一つとなりました。

 売上の大半が北米であり、ロシアのウクライナ侵攻による直接の影響は少ないため、今後業績が改善することで株価の上昇が期待されます。

業績動向

 2022年2月11日開示の四半期決算では、1株利益・売上ともに市場予想を上回りました。

「ホームソリューション事業」では不採算のYankee Candle(ヤンキーキャンドル)の店舗を閉鎖した一方で、食品事業が堅調に推移し、「研修・人材開発事業」でもライティングビジネスユニットが堅調に推移しました。

 次回2022年5月6日に開示予定の四半期決算で、市場予想を上回る決算を発表できるか注目です。

注意点

 インフレ率が今後も上昇していったときに、業績への悪影響を及ぼす可能性が高く、注意が必要です。

株価動向、配当利回り紹介

配当:0.92ドル
配当利回り:4.14%
株価:22.18ドル(約2,800円)

 この銘柄、権利落ち日は5月下旬の予定(権利実施は6月中旬予定)です。

 配当利回りは4月11日時点で4.14%、株価は22.18ドルでおよそ2,800円から購入できます(1USD=125円計算)。2019年からの最高値は29.34ドル、最安値は10.55ドルとなっています(終値ベース)。

■著者・西崎努氏の新刊『老後資産の一番安全な運用方法 シニア投資入門』(アスコム刊)が大好評発売中です!

【要チェック】
 楽天証券「トウシルの公式YouTubeチャンネル」では、同筆者が執筆した「やってはいけない資産形成」のコラムを動画で視聴できます。

 また、リーファス社の公式YouTubeチャンネル『ニーサ教授のお金と投資の実践講座』では、同コラムの他にも動画でお金と投資の知識を学ぶことができます。