米国高配当株1:ユニリーバ(UL)

 イギリスに本社を置く、世界最大級の消費財メーカーです。

 年間売上10億ユーロ以上のブランドを複数有しており、その中には「Knorr(クノール)」、「Dove(ダヴ)」、「Vaseline(ヴァセリン)」などがあります。売上の58%が新興市場で、世界中で事業展開しています。

 時価総額は1,180億ドルで、日本円で約14兆7,500億円となっています(USD=125円換算)。

事業の注目ポイント

 事業の中心は「美容&パーソナルケア事業(Beauty & Personal Care)」で、続いて「食品&軽食事業(Foods & Refreshment)」、「ホームケア事業(Home Care)」となります。

「美容&パーソナルケア事業」では、「Dove」、「LUX(ラックス)」、「Vaseline」などのブランドを展開し、「食品&軽食事業」では、「Knorr」、「Ben & Jerry's(ベン&ジェリーズ)」などのブランドを、「ホームケア事業」では「OMO(オモ)」、「Domesto(ドメスト)」、「Jif(ジフ)」などのブランドで事業展開しています。

株式の注目ポイント

 株価は昨年の高値を下回って推移しておりますが、その影響で昨年3%台だった配当利回りが4%台で推移しています。

 コロナ発生以降も堅調に株価が推移していましたが、ロシアのウクライナ侵攻以降、ロシア事業を継続したことが名指しで批判されるなどしたことで株価が下落していました。

 3月23日に、自社株買いを開始するとの発表がありましたが、これが株価の下支えとなり、今後株価が回復していくことが期待されます。

業績動向

 2022年2月10日開示の四半期決算では1株利益は市場予想通りとなりましたが、売上は市場予想を上回りました。

 重点市場である中国、インド、米国において売上が二桁増となったことで業績が拡大しています。

 今後は、インフレによるコスト増にどのように対応していくかで業績の明暗が分かれそうです。

 次回は2022年5月31日に四半期決算の開示予定ですが、市場予想を上回る数字を出せるか注目です。

注意点

 2月10日に発表された2022年の見通しは、売上高成長率が4.5%から6.5%の範囲との予想ですが、これはロシアのウクライナ侵攻以前のものであり、今後業績予想の修正が行われる可能性がある点には注意が必要です。

株価動向、配当利回り紹介

配当:2.00ドル
配当利回り:4.40%
株価:45.36ドル(約5,700円)

 この銘柄、権利落ち日は5月下旬予定(権利実施は6月中旬予定)です。

 配当利回りは4月11日時点で4.40%、株価は45.36ドルでおよそ5,700円から購入できます(1USD=125円計算)。

 2019年からの最高値は64.83ドル、最安値は43.71ドルとなっています(終値ベース)。