2018年初頭と似ているポイント7点

 まずは2018年初頭と似ている点を七つ挙げていきましょう。

似ている点(1)予想EPS前年比がピークアウト

 まず一つ目が、「日経平均の予想EPS(1株当たり利益)を5週平均した数値の増減率(前年比)」がピークアウトしたという点です。

 2013年からの推移は次のようになっています。

グラフ1:日経平均株価と予想EPS(5週平均)の増減率(前年比)

*予想EPSは、来期予想と再来期予想を独自に調整し、作成しています。
出所:マネーブレインが独自分析し作成

 これは、利益が1年前と比べてどのくらい伸びているかをみるものです。過去のデータをみてみると、2017年12月に予想EPSがピークアウトした後、2018年初頭の日経平均はいったん調整する動きとなっています。今回、2021年10月にピークアウトをしていて、足もとでは2018年同様、調整の動きとなっています。

似ている点(2)アナリストの予想を上回る企業業績

 二つ目は、企業業績がアナリストの予想を上回り、好調な状態が続いているということです。「日経平均の予想EPS増減率(4週前比)」をみてみましょう。

グラフ2:日経平均株価と予想EPS増減率(4週前比)

*予想EPSは、来期予想と再来期予想を独自に調整し、作成しています。
出所:マネーブレインが独自分析し作成

 これは、4週前(ほぼ1カ月前)と比べてアナリストの予想がどう変化したかをみるものです。2018年初頭の予想EPSは+1%以上の状態が継続しており、企業業績が予想以上に好調だったことが見て取れます。

 一方、足もとの企業業績もアナリストの予想以上に好調で、4週前比の増減率は+3%あたりと、再度大幅な上昇率となっています。

 この値が1%を上回っている状態が続くと株価は堅調な動きをする傾向にあります。2018年の日経平均は2月、3月に下落しましたが、夏から秋にかけて再度上昇する展開となりました。