TOPIXも上昇推進のリズムが崩れる

 もっとも、先週は週末にオプション取引・mini先物取引のSQが控えていたため、先物取引の需給の影響を受けやすい日経平均にとっては、市場心理の揺らぎが大きかった面を考慮する必要があります。そこでTOPIX(東証株価指数)についても見ていきます(下の図4)。

■(図4)TOPIX(60分足)のフィボナッチ分析とエリオット波動(2021年10月8日時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 TOPIXについても日経平均と同様に、先週の値動きによって、上昇推進のリズムが崩れてしまっており、「次の下落局面」に注意という状況となっています。

 ただし、週足のTOPIXの状況を見ると、日経平均よりはかなり堅調と言えます(下の図5)。

■(図5)TOPIX(週足)のフィボナッチ・ファンとMACD(2021年10月8日時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 週足のTOPIXは26週移動平均線がサポートとなっています。また、フィボナッチ・ファンで見ても、まだ38.2%ラインが意識されている段階です。

 10月中旬に差し掛かると、日米で企業決算シーズンが本格化します。企業業績への注目度がより一層高まることを踏まえると、一部の銘柄の動きに左右されやすい日経平均よりも、TOPIXの方が日本株全体の温度感を測る上で重要になってきます。