「アベノミクス相場」時の動きを振り返る
先ほども述べたように、足元の株価上昇は政治的な期待が背景にありますが、同じような理由で大きく株価を上昇させた「アベノミクス相場」の時はどうだったのでしょうか?
■(図3)「アベノミクス相場」開始時の日経平均の目標値計算
上の図3を見ても分かるように、民主党政権下だった2012年11月下旬に衆議院が解散し、その後の自民党への政権交代や経済政策(アベノミクス)への期待によって、日経平均は大相場を形成していきました。
V計算値やE計算値あたりでいったん上昇がストップし、その後は、E計算値の2倍の値幅あたりで天井をつけていたことが分かります。
もちろん、足元の相場が当時と同じ動きを繰り返すとは限りませんが、このまま上昇を続けていった場合には、それぞれの計算値が目安となる可能性があります。
TOPIXの目標値計算
また、同様に、最近は日経平均よりもチャートの形が良いTOPIX(東証株価指数)でも目標値計算をしてみます。
■(図4)TOPIX(日足)の目標値計算
TOPIXの目標値計算は上の図4に示した通りですが、日経平均の目標値とは違い、VT、V、N、Eのそれぞれの計算値が段階的に切り上がっており、目標値のあいだに「空白地帯」がありませんので、TOPIXが目標値をひとつひとつクリアできるかが日本株全体を見ていく上では有効かもしれません。