今後の米国市場の動きは?

 米国市場では、FRBの金融政策の変更見通しで、景気循環株や銀行株、資源株が下がる一方で、成長期待の高いIT企業が多数上場するナスダック市場は底堅く推移しました。

 FRBがこれまでより早くテーパリングや利上げを始めることで、経済は低成長になるという思惑から、成長期待の高いハイテク株へ資金シフトが起こったのです。

 このように、すべてのタイプの株が一斉に売られているわけではないことから、今週初めの市場の混乱はそれほど長引かないかもしれません。

 6月25日(金)には米国の5月の個人支出が発表され、個人消費の物価動向を示す「PCEデフレーター」も示されます。この指標はFRBがインフレを測るものさしとしてとても重要視している指標です。「インフレ→金融引き締め」が市場の一大関心事になっていることもあり、注目されそうです。