選挙は水物、事前のコンセンサスはよく外れる

 選挙は、最後に結果が出るまでわからない、と言われます。事前にさまざまな世論調査が行われ、候補者の優勢劣勢が伝わります。ところが、実際には、そうした事前コンセンサスと異なる結果が出ることがよくあります。

 今回の選挙では、民主党候補のバイデン氏が優勢と伝わっています。特に、トランプ大統領がコロナ陽性と伝わり緊急入院した10月初めには、一時大きな差が開き、バイデン氏優勢が決定的になったと考えられました。

「コロナの安全対策を怠った」とトランプ批判が強まったためです。ところが、トランプ大統領が短期の治療で退院し、選挙戦で力強い演説を繰り返すと、トランプ大統領の支持は盛り返し、バイデン氏との差は縮小しました。

 選挙直前でバイデン氏優勢は変わりませんが、隠れトランプ派(世論調査に出てこないトランプ大統領の支持者)がかなりいると思われていることを考えると、事態はどう転ぶかわかりません。

 バイデン氏が勝利するにしても、トランプ氏が勝利するにしても僅差になると、考えられます。