コロナ・ショックはいつまで続くのか? 投資家が読む「終わりのサイン」

 外出自粛やテレワークなど、経済面以外でも広がる閉塞感。先が見えない状況で生活するのも、投資を続けるのも、なかなかタフな状況が続いている。過去、さまざまな「〇〇・ショック」の始まりと終わりを見てきた5人の投資家に、今回のコロナ・ショックがいつ終わるのか、率直に聞いてみた。

 最低で半年、最長5年、と読んでいるのはたぱぞうさん。「今年の9~10月ぐらいまでは不安定な相場が世界的に続く」と想定。

 むらやんさんも、「ここからしばらくは、大きく上下に振れるボックス相場の確率が6割、残りの4割はゆるやかな下落相場が続く」と予想。rennyさん、DUKE。さんも「約1年は市場に悪影響が残る」ことを想定。虫とり小僧さんも、予想を投資判断には反映させないスタンスだが、2007年からだらだらと1年半で3割下げ、2008年のリーマン・ショックでさらに3割下げたリーマン・ショックに比べ「まだまだパンチが足りない、本当の下げ相場はそんなにすぐ終わらない」と感じ、数年程度の悪影響が残ることを想定している。

 リーマン・ショックやライブドア・ショックなどのこれまでの経済ショックと、今回のコロナ・ショックが根底から異なるのは、個々人の命の危険が身近にある点といえる。

 経済不況だけでなく、己の生命を守ることが必要になるのが今回のコロナ・ショック。すでに働き方や生活モラルなど、生き方そのものの価値観が変わりつつある。昨年の2000万円問題勃発から、生き方やお金との付き合い方など、生きる上での価値観が揺らぎ始めていたが、コロナ・ショックはその決定打。どう生きるか、そのためにどうお金と付き合うか、投資に関する価値観やスタンスが大きく影響を受けることは間違いない。

 

勝ち組投資家5人が教える、波乱相場サバイバル5カ条

 2012年末にアベノミクスが始動して以降の株式相場は暴落らしい暴落もなく、基本的には右肩上がりで推移してきた。それ以降に投資を始めた方の中には、今回、人生初の暴落に直面し、大きな損失を負った人も多いはずだ。

 2001年のNY同時多発テロや2006年のライブドア・ショック、2008年のリーマン・ショック、2011年の東日本大震災など、数々の暴落を体験し、それを得難い「経験値」として、投資スタイルや生き方に反映させてきた5人の投資家たちから学べる、波乱相場サバイバル5カ条をまとめてみた。

1.自分ルールを作っておく

 暴落は平等にやってくる。焦ってパニックになったり、逆に思考停止になったりしないためには、平常時にこそ、自分の投資ルールをしっかりと作っておこう。波乱相場だからと言ってそのルールを大幅に変更しないこと。いったんはそのルールにのっとって売却や買い増しを行い、失敗してもそれを教訓に、自分に合ったルールを練り直していこう。

2.余裕資金に「余裕」を持とう

 余裕資金で投資を行うのはもちろんだが、余裕資金すべてを投資に回してしまうと、暴落に際して損切以外、打つ手がなくなってしまう。余裕資金の一部を現金や定期預金、MMFの形でプールするなど、余裕資金の中にも余裕を作っておけば、底値買いや買い増しなどさまざまな対処が試せる。

3.長期積立を活用しよう

 価格が高い時には少ししか買えず、価格が安い時にたくさん買う「ドルコスト平均法」の効果が働く定額積立投資は、今回のように株価が暴落したときに効果を発揮する。月々の収入の一部をコツコツ積み立てる投資信託や株の定額積立など、長期視点で運用する資産を確保しておくと、必要以上に不安にならずにすむ。

4.ピンチ後のチャンスをつかもう

 ピンチのあとには必ずチャンスがくる。コロナ・ショックで社会のニーズや世界経済の在り方が変化することで、投資のトレンドも変わるはず。ピンチを恐れて撤退しては、この後にくるはずのチャンスも逃がしてしまう。いったん資産が減ったとしても、数年後にプラスになれば、ピンチの痛手は、得難い経験値になる。

5.そして、投資を続けること!

 5人の投資家全員が力強く語るのは「今回のピンチから、何がなんでも生き残ってほしい」というエールだ。波乱相場でへこたれて撤退してしまっては、今回の痛手は後悔にしかならない。投資を止めず、自分にできる範囲の資産と時間で投資を続けることが、今回のコロナ・ショックが、思い出したくもない黒歴史となるか、誇れる教訓になるかを分ける。

 

トウシルから皆様へ

 新型コロナウィルスと人類の戦いは、効果的なワクチンが開発され、安定供給されるまで続くと思われます。今回のコロナ・ショックで大きな影響を受ける方が一人でも少なくなるよう、トウシルでは、皆様に役立つ情報を、これまで以上にお届けしてまいります。

 また、投資で大きな損失や痛手を負わないことも重要ですが、ご自身や大切な家族、身の回りの人々の命や健康ほど大切なものはありません。経済面だけでなく、皆様が生命・健康を維持し、笑顔ですごされることを、心より願っています。

 

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