しかし、これは勇み足であったようだ。過去のスペイン風邪などの事例を見ると、疫病の感染は第1波で終わることはなく、今後、秋口から第2波が襲ってくる可能性も否定できない。
いずれにせよ、バフェットは打診買いした航空株を短期で損切りした。しばらく株価上昇が見込めないと判断したとみられる。
1918年のスペイン風邪のパンデミック(世界的大流行)の推移
3回の流行の波があったことは大きな懸念
ヤルデニ・リサーチのエドワード・ヤルデニは、「世界中でウイルスよりも恐怖のほうが爆発的に拡大したように思う」と語ったが、今回のコロナのパンデミック恐怖の拡大は、ウォーレン・バフェットにとっても誤算だったようだ。
VIX(恐怖指数の推移)
米国では、「そろそろ新型コロナウイルスの感染者数もピークアウトするのではないか?」という思惑と、FRB(米連邦準備制度理事会)の無限大介入で、足元のNYダウ平均株価は下げ幅の半値戻しを達成した。米国株の派生商品といわれる日本市場の日経平均もそれに連動した。
しかし、ここからさらに戻すことが出来るのか、正念場に差し掛かっているといえよう。
NYダウ(日足)とフィボナッチのリトレースメント
モルガンスタンレーは12月に2番目のコロナウイルスのピークがくると予想