上海総合指数は、相対的に堅調

 中国国家衛生健康委員会は19日、3月18日の新型コロナウイルス新規感染者が中国本土内でゼロだったと発表しました。この日に報告された新規感染者34人は全員、海外で感染して入国したものと発表しています。

 本当にゼロだったのか、中国当局の発表をそのまま鵜呑みにはできません。それでも、中国が感染拡大の押さえ込みに成功しつつあるのは事実かもしれません。新型コロナウイルスの潜伏期間は9~10日と言われています。2週間、人の往来や経済活動を停止して感染を封じ込めれば、新規感染が急速に減少する可能性はあります。中国政府が国家権力をもって強引に経済活動を凍結した効果が出つつあるかもしれません。

 その為、中国株は、NYダウ・日経平均と比べて、相対的に堅調です。
以下、コロナショック発生後の日本・米国・中国の株価指数の動きをご覧ください。

コロナショック発生後のNYダウ・日経平均・上海総合指数の値動き比較:2020年1月14日~3月20日(日経平均は3月19日まで)

注:株式市場での新型コロナ危機発生日を2020年1月14日とした。危機発生日の値を100として指数化

 中国で感染がピークアウトした可能性が出る中、欧米では今まさに感染が急拡大し、感染を押さえ込むための経済封鎖が始まっているところです。欧米で感染拡大を押さえ込むには、経済封鎖を成功させてから2週間以上、時間が経過する必要があります。その間、経済には大きな下押し圧力がかかります。NYダウが下げ止まらないのは、そうした不安を織り込んでのことと考えられます。