年末にかけて、反落を予想

 2020年後半も日経平均の上昇が続くとは、現時点で考えていません。2020年の景気回復の織り込みは、1年前(2019年1月)から始まっていました。2020年の回復は、2019年末でかなり織り込み済みです。ここから一段高となった時点で、景気回復が織り込み済みになる可能性があると考えています。

 株は景気循環を半年から1年先取りして動くものなので、2020年後半の日経平均は、2021年の世界景気を先取りして動くことになります。

 私は、2020年は、世界景気が回復すると予想していますが、21年まで回復が継続するか確信が持てません。2020年11月には、米大統領選が予定されています。トランプ大統領が再選しても、民主党候補が当選しても、米政府は選挙後に、中国に対して再び強硬姿勢を取ってくる可能性があります。それが、世界景気に悪影響を及ぼすことも考えられます。

「2020年は景気回復するが21年は不透明」という場合、2020年後半は世界的に株が上がらない、あるいは下落する可能性が出てきます。そうだとすると、2020年は前半勝負ということになります。

 以上が、2020年の日経平均についての私の予想(メインシナリオ)です。ただし、2020年の世界景気が一段と悪化するなど、リスクシナリオもあります。2020年の世界の景気・企業業績を見ながら、途中で予想を修正しなければならない事態が起こった場合は、本連載でお伝えします。

 2019年、私の連載「3分でわかる!今日の投資戦略」をお読みいただき、ありがとうございました。2020年も、引き続き、よろしくお願い申し上げます。