年央(6~9月)に日経平均は高値(2万6,000~2万7,000円)をつけると予想

 2020年4月ごろから、世界および日本の景気は回復に向かうと予想しています。景気回復を好感して、日経平均の上昇が続くと予想しています。以下3つの要因が、2020年の景気回復をサポートすると考えています。

【1】    第4次産業革命が進展、米景気は堅調を維持
 IT活用の最先端で、第4次産業革命と言われる変化が起こりつつあります。AI(人工知能)・IoT(モノのインターネット化)・ビッグデータ分析・ロボットの活用によって、産業構造の革新が加速する見込みです。これをバックアップする通信インフラとして、5G(第5世代移動体通信)への投資も本格化する見込みです。

 2019年は、米中対立によって第4次産業革命の流れにブレーキがかけられている状態でした。それでも、このまま第4次産業革命がまったく進まなくなるとは考えられません。米中対立が少しでも緩和すれば、来年に向けて、5G・半導体など滞っていたハイテク投資が復活し、世界景気回復に寄与すると考えています。

 米国は世界のITインフラを支配しているので、第4次産業革命が進む恩恵を受け、米景気は堅調を保つと予想しています。

【2】    中国景気持ち直し
 米中の対立が少しでも緩和すれば、中国で凍結されていた設備投資が復活し、中国景気は回復に向かうと考えています。中国景気が回復すれば、減速が強まっている東南アジアやドイツ経済にもプラスの影響があります。

【3】    政府の景気対策が、消費増税後の景気落ち込みをある程度カバー
 消費増税と同時に、政府はポイント還元や保育支援などの景気対策を実施します。10~12月は、消費増税前の駆け込み消費の反動で、消費が落ち込む見通しです。それでも、2020年になれば、景気対策の効果もあり、消費も回復に向かうと予想します。