トランプ大統領は再び全てを危険にさらすのか?仮に12月15日の関税が始まったら何が起こるのか…

 トランプ米大統領は、約1,600億ドルの中国製品に対する追加関税を15日に発動するかを巡り、通商・経済顧問らと12日に協議する可能性が高い。事情に詳しい関係筋2人が明らかにした。協議にはライトハイザー通商代表部(USTR)代表、ムニューシン財務長官、カドロー国家経済会議(NEC)委員長、ナバロ大統領補佐官(通商製造政策局長)が出席する見通しという。この関係筋は「15日に関税が引き上げられると予想している」と述べ、「政権はそれがいかに正しい措置であるかを示す論拠を用意している。(米経済に)痛みは生じないというのがメッセージだ」と指摘した。
(2019年12月12日 ロイター『トランプ氏、15日の関税発動巡り12日に協議 最終判断へ』)

 もし12月15日の関税が始まったら何が起こるのかについては、アナリストの見方もぶれまくっているが、関税が引き上げられて株が下がれば、FRB(米連邦準備制度理事会)のQE(量的緩和)が強化されるだろうというのが結論のようだ。金利が上がれば大変だが、株が下がっても当局はQEで対処するだろう。

「S&Pは3,150から降下を始め、FRBはQE4に積極的に関与しており、トランプ大統領は今回、中国をより強力に関与させるためにはるかに多くの余裕があるため、関税を再び先延ばしにする代わりに、12月15日、中国からの輸入1,600億ドルに対して15%の関税を課すかもしれない」、「首脳会談の設定に関するロジスティクスを考えると、今年中に合意がなされるには時間が足りない。せめてもの慰めとなるのは、世界の中央銀行が緩和政策を実施し、流動性を注入し、投資家が懸念していた景気後退を先延ばしたことである」
(2019年12月3日のゼロヘッジの記事『"It Would Be A Huge Shock To The Market" ― What Happens If The Dec 15 Tariffs Kick In「それは市場に大きな衝撃になるだろう」 ―もし12月15日の関税が始まったら何が起こるのか』)