「ウォーレン・リスク」を視野に入れる投資戦略

 ウォーレン上院議員が民主党の大統領候補公認を得る可能性が一段と高まる場合、株式市場が波乱含みとなる可能性に要注意です。その際は、安全資産として債券価格が買われ(金利は低下)、米ドルの下落で金相場が輝きを取り戻すかもしれません。どういうシナリオにも対応できる「分散投資(リスク分散ポートフォリオ)」を構築することが大切と言えそうです。

 図表4は、大統領選挙の行方を巡る直近の確率予想(11月6日時点)を、「1カ月前」、「3カ月前」、「6カ月前」と比較したものです。特徴として、ウォーレン候補の民主党公認候補指名の確率(34%)は1カ月前より低下しても、バイデン候補(22%)を依然として上回っていることです。

 バイデン候補の当選確率を引き下げたウクライナ疑惑は、トランプ大統領の憲法違反疑惑ともなり「トランプ大統領は任期中(2020年12月まで)に弾劾される」との予想確率が78%に上昇した動きも見逃せません。現職大統領弾劾が現実味を帯びれば、市場的には株式と米ドルには不安材料となりそうです。