上がる日本株、でも逆張りする日本の個人投資家

 日経平均がよく上がる10月に、個人投資家が新規で積み上げたポジションが「ダブルインバースETF(1357)の買い」や「日経平均レバレッジETF(1570)の空売り」で、これはいずれも日経平均の「売り」ポジションです。

 また、上がる日経平均に逆行して下がり続けたのがソフトバンクグループ(以下、SBG、9984)でした。このSBGの逆張り買いも急増(信用買い残は10月最終週に2,529万株と2008年6月末以来、11年ぶりの高水準に)。個人投資家がとった投資行動が裏目に出たことが、個人投資家メインのマザーズ市場に影響したようにも思われます。

 10月の月間騰落率は、日経平均+5.4%、TOPIX(東証株価指数)+5.0%、日経ジャスダック平均+3.9%に対し、東証マザーズ指数は▲0.2%。日経平均上がれど、日経平均ベア型ポジションを通じて個人投資家のテンションは上がらず、マザーズのテンションも上がらず…。

 日経平均が年初来高値を更新するなか、マザーズ指数(10月末終値873.98ポイント)は1月に付けた年初来高値967.92ポイントを遠望するばかりで…。