投資判断

 三菱地所、三井不動産、住友不動産は、最高益更新が予想されています。それぞれ2~3兆円の含み益を有し、含み益を勘案した実質PBRは、それぞれ0.64・0.62・0.61倍です。この3社は過去には実質PBR1倍前後で評価されることが多かったことを考えると、今の株価は、かなり割安と思います。株価上昇のカタリストがまったく見当たりませんが、割安な株価を考慮して、少しだけ投資しても良いと思います。

 JR東日本・JR西日本は、新幹線が成長ドライバーとなり、最高益更新が続いています。これからも、外国人観光客の増加にともない、新幹線・観光事業が業績拡大に寄与すると判断しています。長期でじっくり投資して良い銘柄と判断しています。

 東急電鉄は、JR各社の新幹線のような成長を牽引する事業がないので、投資魅力は乏しいと思います。アジアで手がけている都市開発が利益貢献するようになれば、投資魅力が高まりますが、それにはまだかなりの時間がかかると思います。

 倉庫3社は、実質PBR0.3~0.6倍と株価がきわめて割安で、ハゲタカファンドがいれば狙われやすいと思います。ただし、ハゲタカファンドはほとんど日本から撤退済みです。そうなると割安でもなかなか買われない状況が続く可能性があります。ただ、注目すべきは、最近物流事業が好調で、利益が伸びていることです。株価上昇のカタリストがまったくありませんが、割安な株価を評価し、倉庫株も少しだけ買ってみても良いと思います。