パーク24は、株式市場でどう評価されてきたか

 パーク24は、かつて株式市場で「成長株」として高く評価されていました。駐車場ビジネスが成長ドライバーでした。ただし、駐車場ビジネスの成長率が低下するにつれて、株価の上値は重くなりました。

  近年は、新たに始めたカーシェアが、新たな成長の柱として注目されています。ただし、カーシェア事業は先行投資負担(ステーション整備、車両購入など)が重いので、これまでは利益の伸びが投資家の期待を下回っていました。さらに、新規に始めた海外駐車場事業の赤字が拡大していることが、利益の伸びを抑えています。

  短期的には、さらに不安材料が残っています。10月に消費増税があることです。2014年度の消費増税後に、駐車場利用が一時的に落ち込んだ経験があるため、増税後の10~12月の業績には注意が必要です。

 一連の不安材料と、近年の業績の伸びが鈍いことから、過去4年、株価は低迷し、成長株としての期待は低下しているのが、現状です。

  ただし、国内のカーシェア事業だけ見ると、きわめて順調です。先行投資の成果で、収益拡大が続き、拠点数の多さから国内で圧倒的に高い競争力を有します。
 いずれ再び増益率が高まる際には、シェアリングエコノミー関連の成長株として、株式市場の評価が高まると予想しています。