過去10年の株価推移:かつて成長株として買われたが過去4年株価は低迷

 パーク24の過去10年の株価推移を簡単に説明します。

パーク24 株価推移:2010年1月~2019年9月(11日)

注:楽天証券経済研究所が作成

【1】2010~13年
 国内の駐車場事業の拡大で、最高益の更新が続きました。それを好感して株価の上昇が続きました。カーシェアに参入(2009年)していましたが、先行投資負担が重く、赤字が続いていました。

【2】2014年
 消費税引き上げ(2014年4月)の影響で、2014年10月期が減益となったことを嫌気して、株価が下落。消費税引き上げ後に、時間貸し駐車場の利用が減少。

【3】2015年
 消費増税の影響は一巡。カーシェア事業の利益成長への期待が高まり、株価が大きく上昇。2009年度に開始したカーシェア事業は、先行投資負担が重く、赤字が続いていました。2014年10月期にカーシェア事業の営業損益が始めて1,600万円の単年度黒字に転換しました。2015年以降、カーシェア事業の利益拡大が加速する期待が広がりました。

【4】2016~19年
 カーシェア事業の利益は拡大しているものの、先行投資負担は重く、利益の伸びは投資家の期待を下回っています。国内の駐車場事業は、利益がまだ伸びていますが、徐々に成長余地は小さくなっています。また、海外駐車場事業で赤字が拡大していることも、嫌気されています。それに加え、2019年10月に消費増税があることが懸念材料となっています。2014年度のように、増税後に駐車場利用が低迷するリスクが意識されています。

パーク24:過去10年の業績推移:2009年10月期(実績)~2019年10月期(会社予想)

出所:同社決算資料より作成