3万円程度でダウ平均の30銘柄に分散投資できる

 世界で最も有名な株価指数とも言える「ダウ平均」を構成する30銘柄に分散投資できる方法があります。「SPDRダウ工業株平均ETF」(SPDR Dow Jones Industrial ETF Trust)は、1998年1月に設定された米国で最も古いETF(上場投資信託)で、ダウ平均に連動する投資成果を目指し運用されています(ティッカーはDIA)。

 運用会社はステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズで、SPDR(スパイダー)は同運用会社によるETFシリーズのブランド名です。

 ETFの上場市場は、2008年11月にアメリカン取引所からNYSE(NY証取)Arcaに変更されました。DIAは、ダウ平均を構成する30銘柄を、ダウ平均とほぼ同じウエイトで株式を保有しています(図表2を参照)。

 同ETFの特徴としては、年間経費(信託報酬)率が0.17%と比較的低いことに加え、ドル建ての米国籍ETFでありながら毎月実績分配型ファンドであるということです。指数を構成する大型優良株から得られる配当金を原資として、毎月ほぼ確実に分配金が支払われます。

 図表3は、同ETFの一口当り取引価格と一口当り分配金の12カ月累計実績の推移を示したものです。価格パフォーマンスも分配金も、景気動向や相場変動によるブレを経ながら、長期の視点に立てば増加傾向を辿ってきたことがわかります。

 なお、東証上場ETFでも、ダウ平均に分散できるETF(NEXT FUNDSダウ・ジョーンズ工業株ETF/コード:1546=手数料0円ETF)もあります。DIAも1546も最低投資金額で3万円程度からダウ平均に分散投資できるツールとして注目したいと思います。

<図表3>ダウ平均に連動を目指す米国籍ETF<参考情報>

*上記は米国籍ETF(DIA)の取引価格と分配金実績(12カ月累計)の推移を示したものです。
*上記のETFは構成銘柄の配当金を実績分配金として支払う毎月分配型ETFです。
*上記は参考情報であり特定の銘柄を推奨する目的のものではありません。
出所:Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(2019/7/17)

▼著者おすすめのバックナンバー

2019年7日12日: 投資したい国の1位は?個人投資家は外国株に注目?2,300円で投資できる!
2019年7月5日:  米国株はなぜ強い?「3万円」でテック株に投資する方法
2019年6月28日:為替と日経平均は底入れ?「新経連株価指数」に注目。構成銘柄は?