日銀の買いがなかったら、日経平均はもっと安い水準に留まったか?

 主体別売買を見ると、日銀が大量に買って日本株を支えているように見えます。日銀の買いで、日経平均は2千円くらい嵩上げされていると言う人もいます。もし日銀の買いがなかったら、日経平均は今より2千円下の1万9,000円前後に留まっていたのでしょうか?
私は、そのようなことはないと思っています。日銀の買いがあってもなくても、日経平均は現在の水準(2019年6月11日時点で2万1,204円)に近いところにあると思います。なぜならば、いつも日経平均を動かしているのは、外国人投資家だからです。

 日経平均が急落する時は、外国人が売っています。日経平均が高値を取る時は、外国人が買っています。外国人が買うと上がり、売ると下がる傾向は、過去20年続いてきたことで、それは今も変わっていません。

 外国人は、日本の景気・企業業績、世界の政治経済の動き、日本株のバリュエーションなどを睨みつつ、日本株が売りだと思えば売り、買いだと思えば買っているだけです。