少しだけ(100株)保有が適切と考える

 最初に結論を述べます。先行きに対する悲観で売り込まれた日産株は、中長期的な投資価値から見て割安と考えられるので、一定の投資ポジションを持ちたいと思います。ただし、今後、日産に起こることについて、最悪シナリオ(経営の混乱・業績悪化が長期化するシナリオ)を想定すると、株価が一段と下がる可能性もあり、投資リスクは高いと考えます。

 私の日産株の現時点での投資判断は「ややオーバーウエイト」です。私がファンドマネージャーならば、ポートフォリオに0.8%程度組み入れたいと思います。東証株価指数における日産自動車の時価総額構成比が0.5%なので、それを少しだけ上回るウエイトにしたいということです。

 個人投資家の場合は、最小投資単位である100株だけ保有すれば十分だと思います。最小投資単位である100株を買うだけでも、3月19日時点で9万5,200円かかります。保有する日本株に占める比率はけっこう高くなってしまうかもしれません。

 自動車関連株に投資するならば、より収益・財務基盤が堅固なトヨタ自動車(7203)(予想配当利回り3.3%、最小投資金額66万6,300円:3月19日時点)や、本田技研工業(7267)(3.6%、30万7,600円)、ブリヂストン(5108)(同3.7%、42万9,000円)の方が良いと思います。

 4社とも好配当利回り株として、少し投資してみて良いと思います。私の考えで投資魅力に順位をつけると、1番がブリヂストン、2番がトヨタ、3番が本田で、日産は4番目です。ただし、日産は、最小投資金額が9万5,200円(3月19日時点)で、10万円以下で投資できることから、個人投資家には人気があります。

 自動車関連株では、自動車の電動化が進むことで自動車向けの売上拡大が続く村田製作所(6981)(予想配当利回り1.7%、最小投資金額163万1,500円:3月19日時点)も良いと思っています。ただし、最小投資金額が大きくて投資しにくいのが難点です。