平成時代の積み立て投資で日経平均は1.5倍超!
約30年続いた「平成」は2019年4月に終わり、5月には新しい年号がスタートします。
平成元(1989)年当時の日本経済はバブルのピークで、日経平均株価は平成元年12月に3万8,915円の最高値をつけました。その後、バブルは崩壊し、金融不況やデフレ不況で長期低迷相場入り。2012年末から回復傾向となりましたが、今年の日本株式は乱高下を余儀なくされました。
今年、個人投資家1,000人を対象に調査したところ、「平成30年間の日本株式相場を表す漢字一文字」の第1位は「乱」。次いで2位は「変」、3位は「低」となりました(※)。日本株式がいかに低パォーマンスで乱高下が多かったか、印象づける結果です。
※スパークスアセットマネジメント投信による個人投資家調査(2018年12月公表)。
こうした平成時代のような相場変動を乗り越える手法として期待されているのが、「貯めながら増やす」定時定額の積み立て投資です。
平成の日本株は失われた20年を引きずり下落
これを検証するために、平成元年を起点に積立投資を実践した場合を想定し、その投資成果を見てみましょう。
図表1が示す通り、日経平均は1989年初の水準と比較して、いまだ約3割下落しています。これによって「日本株式は長期投資にそぐわなかった」と言われてきました。
図表1:平成時代の「日経平均」積み立て実績(1989年初から毎月3万円)
積み立て投資では平成時代も成果あり
ただ、1989年初から毎月末に3万円ずつ日経平均に積み立て投資したと仮定すると、累計投資元本(簿価)が1,077万円であったのに対し、時価資産が1,645万円に膨らんできたことが分かります(2018年11月)。これは、ドルコスト平均法と複利運用の効果が功を奏し、積み上げてきた数量(口数)が投資成果に結びついてきたことを示しています。