平成時代の市場実績。意外な「勝者」は?
では、米国株式に目を向けてみましょう。図表2は、同じ平成時代における米国株式(S&P500株価指数/円)の積み立て実績を検証したものです。
現在のS&P500株価指数(円)は、1989年初時点より約8倍になっています。約30年のS&P500指数(円)のリターンを年率平均すると9.0%となり、リスク(リターンのブレ)に耐えた長期の投資家がリターンを享受してきたことが分かります。
日本株だけに投資するより、外国株(米国株)に分散投資したほうが有利だったことを示しています。
平成の勝者はナスダック100
「圧巻の勝者」として取り上げたいのがナスダック100指数(円)の市場実績です。
ナスダック100(円)は、平成元年から約35倍となりました。
リスクは高かったものの、期間中のリターンは年率平均で約16.5%と、米国市場平均(S&P500)より優勢だったことが分かります(図表3)。
ナスダック100指数(円)に3万円ずつ投資したと仮定すると、累計投資元本(簿価)が1,077万円に対し、時価総額は約8,771万円に膨らみました。成長期待が高かったからこその、長期リターンであったと言えるでしょう。
ナスダック100指数が反映するナスダック時価総額上位100銘柄は時代とともに入れ替わってきましたが、米国の経済や市場を喚起するイノベーション(技術革新)のリーダーを担ってきたことを示します。
図表2:平成の「S&P500(円)」積立実績(1989年初来から毎月3万円)
図表3:平成の「ナスダック100(円)」積立実績(1989年初来から毎月3万円)